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千葉ロッテマリーンズ

 0 荻野 忠寛

小兵リリーフ、力投型

右投右打
桜美林高〜神大〜日立製作所 ロッテ07ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
07 ロッテ 58 0 1 3 1 20 53 43 2 35 13 2 2 13 2.21
08 ロッテ 58 0 5 5 30 1 58 2/3 51 3 41 20 3 2 16 2.46
通算 2年 116 0 6 8 31 21 111 2/3 94 5 76 33 5 4 29 2.34

ロッテの新クローザー。投手としては小柄ながら、力感あふれるフォームで小気味いい投球が魅力。
公称身長174cm。しかし体格を感じさせないほど腕の振りは大きく、そしてこの投手の最大の武器は縦に大きく割れるカーブ。この球種をカウント球にも勝負球にも使えるのが持ち味で、緩急を駆使して的を絞らせない。速球の切れも良く、なかなかダイナミックな投球を見せる。
07年ルーキーながら開幕一軍入りを果たすと、シーズン序盤から持ち味をフルに発揮。特に5月後半から17試合連続無失点を記録し、7月上旬時点では1点未満の防御率だった。夏場にちょっと不調も、最後まで主力リリーフに定着。チーム最多の58試合に登板、薮田に次ぐ20ホールドを挙げて即戦力の期待に見事に応えた。
ロッテの勝ちパターンといえば長年薮田・小林雅だったが、昨年の安定感は荻野のほうがはるかに上だった。そしてその二人が抜けた今季は抑えに定着。開幕当初こそやや不安定さが目に付いたが、徐々に落ち着いていった。特に7月以降はセーブを量産し、堂々のシーズン30セーブ到達。防御率も2点台前半に収め、完全に継投の軸に定着。
度胸満点に織り交ぜるカーブはなかなか手が出せない難物。はまった時の姿は軽快そのもの。疲労が残らなければ当分柱に計算して良さそう。

11 神田 義英

リリーフ右腕、平凡型

右投右打
高松商高〜川崎製鉄水島 ロッテ03ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 6 0 0 0 0 0 6 1/3 7 2 2 3 0 0 4 5.68
06 ロッテ 27 0 1 0 1 11 27 1/3 28 1 24 12 2 4 11 3.62
07 ロッテ 16 0 0 0 0 1 19 2/3 19 3 14 5 1 1 7 3.20
08 ロッテ 4 0 1 0 0 0 6 1/3 9 1 2 2 0 0 4 5.68
通算 6年 79 0 3 4 1 12 113 2/3 121 21 94 46 7 8 64 5.07

中継ぎが中心の投手。スライダーやフォークを駆使するオーソドックスなタイプで、地味な存在だったが06年一軍台頭。
社会人から即戦力の期待を受けてプロ入りし、1年目は開幕一軍入りも果たした。春先には良く使われ先発も経験、初勝利も記録したが、長くは続かず二軍落ち。04年はリリーフで登板機会が増えたが、いまいちの成績でアピールは出来ず。まとまりはあるものの特徴に欠け、被弾が多く定着し切れなかった。制球力ももう一歩不足。
05年わずか6試合の登板に終わり当初の期待もしぼみかけたが、06年一転上昇に。開幕一軍もすぐにはずされたが、5月に昇格後は長期帯同。8月時点で0点台の防御率と安定し、4年目にしてついに開花のきっかけを掴んだ。一時は不調の薮田の代役も。
ただ後半は疲れたか失速し、昨年はまた登板数減少。チャンスはあったはずだがアピールし切れなかった。そして今季はわずか4試合の登板と完全に一軍半の状態に逆戻り。二軍では登板数こそ多かったが防御率6点台と全く冴えない成績で、上昇一転ジリ貧に。
量が充実しているとは言いがたい一軍リリーフ陣に食い込めないのは苦しい。来季30歳になる年齢的にもかなり崖っぷちの状態。来季も二軍が長いようだとさすがに危ない。

12 川崎 雄介

リリーフ左腕、切れ勝負型

左投左打 最優秀中継ぎ(08)
宮崎南高〜九州東海大〜ホンダ熊本 ロッテ06ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 ロッテ 4 0 0 0 0 0 4 2/3 11 2 4 2 0 1 8 15.43
07 ロッテ 48 0 4 2 0 8 54 2/3 40 3 39 9 1 0 10 1.65
08 ロッテ 65 0 2 5 1 29 60 52 7 45 17 2 2 20 3.00
通算 3年 117 0 6 7 1 37 119 1/3 103 12 88 28 3 3 38 2.87

2年目で一軍に食い込んできたリリーフ左腕。左の一番手としてチームに欠かせない存在に。
もともと左腕リリーフが藤田と高木ぐらいしかいないチームで、即戦力を期待されて入団。しかし1年目は、前半一軍昇格も滅多打ちを食らい、以降はほぼ二軍暮らしで終わった。ただファームではまずまずの成績を残し、2年目の昨年は開幕一軍入り。すると春先なかなかの安定感を見せ、リリーフ陣の一角に定着を果たした。
スライダーを中心に球の切れで勝負するタイプ。ショートリリーフの多いリリーバーは四球が多い傾向があるが、この川崎は非常に少ない。自滅しないという点は大いに評価できる。
実質1年目とあってか6,7月に一時失速の気配を見せたが、後半さらに大きく成長。夏場以降快投が続き、通年でも1点台の防御率という好成績を残した。4勝はすべて8月以降に挙げたもの。
藤田が戦力外となったことでますます重要な存在になった今季はさらに飛躍。開幕からフル回転し、チームトップ、リーグ2位の65試合に登板。防御率はちょっと落ちて3点台に落ち着いたが、29ホールドを記録して中継ぎタイトルに輝いた。荻野につなぐセットアッパーとして活躍。
左打者はもちろん、右打者にも通じる投球を見せ、奪三振率では対右のほうが高かった。抑えに定着した荻野ともども、ごっそり抜けたかつての主力リリーフの穴をきっちり埋めたのは見事。層が厚いとまでは言えないリリーフ陣だけに、その存在は来季も重要。

14 小宮山 悟

技巧派、理論派型

右投右打 最優秀防御率(97)
芝工大柏高〜早大 ロッテ90ドラフト1位〜99、横浜00〜01、NYメッツ02、ロッテ04〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
メジャー通算 25 0 0 3 0 - 43 1/3 53 7 33 12 3 1 27 5.61
05 ロッテ 23 0 0 0 1 1 40 1/3 52 5 22 5 0 0 17 3.79
06 ロッテ 24 0 0 2 0 0 35 40 2 15 6 0 0 18 4.63
07 ロッテ 41 0 3 1 0 3 56 1/3 65 2 24 12 2 1 25 3.99
08 ロッテ 33 0 3 2 0 2 39 1/3 48 5 18 9 2 0 25 5.72
日本通算 17年 443 83 116 141 3 6 2279 1/3 2365 222 1526 590 64 45 930 3.67

球界きっての頭脳派と呼ばれる大ベテラン投手。大学へは二浪して一般入試で進学。野茂をはじめ錚々たる面子が揃う90年ドラフトの生き残りで、1年目からローテーション投手として活躍。
球速は特に速くも遅くもなく平凡。特徴は緩急と、左右のコーナーを幅広く使う投球術。「見逃し三振が最高の快感」と豪語する、自他共に認める技巧派で、高めにはほとんど投げない制球力は若い頃から抜群だった。
2年目に10勝をマークし投手陣の軸となると、以降6度の二桁勝利。伊良部・ヒルマンと並ぶ三本柱はリーグでも屈指の存在と言われた。ただチームの低迷期と重なっているため通算では負け越し。また自身もなかなか2年続けて活躍ができず、投球理論の評価の高さの割には成績に安定感はなかった。
頭脳派なのは間違いないが、それゆえかどうか「一言多い不平屋」という印象も強い。99年オフに自由契約となり横浜に移ったのも、球団との衝突が原因だった。投球術は依然健在で移籍2年目には12勝を挙げたが、それを手土産にFAでメジャーへ。しかし37歳での挑戦は厳しく、1勝もすることができなかった。翌年はどこにも所属せずこのまま引退かと思われたが、一年後かつて喧嘩別れした古巣ロッテへ復帰。
年齢からも、一年空いてしまったブランクからも不安一杯だった04年は3勝。さすがにスタミナも球威もかつての力は望むべくもないが、しかしブランク明けとは思えない投球も随所に見られた。そしてこれ以降は敗戦処理が中心とはいえしっかり一軍定着。05年には15年ぶりというセーブも記録した。少し落ちてきた内容も昨年巻き返し、なんと42歳にして自己最多の41試合登板。健在ぶりを大いにアピールした。
ここにきてのこの登板数には頭が下がる。今季も一軍戦力として投げ続け3勝。5月には4年ぶりの先発機会もあった。ただ防御率は自己ワーストで、さすがにかわしきれなくなってきた印象も。円熟の投球術は一見の価値ありだが、そろそろギリギリか。

16 久保 康友

本格技巧、調子激動型

右投右打 新人王(05)
関大一高〜松下電器 ロッテ05自由枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 19 5 10 3 0 0 121 2/3 120 13 84 26 6 5 46 3.40
06 ロッテ 23 1 7 13 0 0 140 1/3 153 11 119 32 11 1 71 4.55
07 ロッテ 21 2 9 8 0 2 128 1/3 139 11 82 11 8 6 57 4.00
08 ロッテ 33 1 4 7 0 7 91 104 10 70 33 6 5 50 4.95
通算 4年 96 9 30 31 0 9 481 1/3 516 45 355 102 31 17 224 4.19

05年自由枠入団の投手。高校時代センバツ準優勝の実績を持ち、「松坂世代最後の大物」とも呼ばれた。社会人でやや低迷していたが、盛り返してプロ入り。
バランスの取れた好投手で、凄みはあまりないがそれなりのスピードもあり引き出しの多いタイプ。制球力もなかなかあり、若いながらもしたたかさを感じさせる。勝負度胸も充分。
即戦力の期待通り開幕一軍入りを果たすと、初先発で完封勝利。好調だった先発陣に一気に食い込んだ。5月中旬からは7連勝と波に乗り、チームの新人としては55年ぶりという二桁勝利を達成。文句なしの新人王に輝き、強力先発陣の形成に大きな貢献を果たした。
2年目の06年も前半は6勝と順調そのもの。ところが後半は一転して全く勝てなくなってしまった。交流戦以降6点台中盤の防御率、8月以降は悪夢の6連敗と完全に2年目のジンクスにはまってしまった。そしてこれ以降今ひとつ信頼しきれない状態が続いている。
昨年は後半巻き返してシーズン9勝も、前半の内容がいまいちで防御率は4点台。そして今季は最初の登板で辛うじて勝ったあと3連敗を喫し、一度二軍落ち。5月末の再昇格後はしばらくリリーフでの起用となった。6月終了時の防御率が8点近い最悪の前半だったが、前年同様後半盛り返し、8月後半からは先発復帰。防御率は何とかギリギリ4点台まで持ち直した。それでもシーズン4勝は自己最小、100イニングにも届かない一年となった。
これで3年続けて、シーズンの中で両極端な面を見せてしまっている。近年は不調時の内容があまりにも悪すぎて印象が悪い。圧倒的に抑えるというタイプでないのは確かだが、もっと調子の振幅を小さくしないと信頼は低下する一方。来季は一年通してローテーションを維持する安定感を見せたいところ。今季も1勝は挙げたが対戦防御率7点台と、相変わらずソフトバンク戦は大の苦手。

17 成瀬 善久

先発急上昇、切れ勝負型

左投左打 最優秀防御率(07)、最高勝率(07)
横浜高 ロッテ04ドラフト6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ - - - - - - - - - - - - - -
06 ロッテ 13 2 5 5 0 78 1/3 75 6 83 21 4 2 30 3.45
07 ロッテ 24 6 16 1 0 173 1/3 132 10 138 27 4 0 35 1.82
通算 4年 37 8 21 6 0 251 2/3 207 16 221 48 8 2 65 2.32

わずか2年の実績でタイトル獲得、一気に主力投手となった先発左腕。ロッテの左のエースとなった若手。
高校時代は強豪校のエースとしてセンバツ準優勝。ただドラフトでは6巡と下位での指名だった。2年目までは二軍でもそれほど目立った存在ではなかったが、06年急成長で5月中旬に一軍昇格、即先発登板。見事に初登板初勝利を挙げた。その後2回打たれたが、6月には13奪三振の快投や完投勝利も記録。5勝を挙げ、左の先発要員として台頭。
そして圧巻が昨年の活躍。開幕からローテーション入りし6連勝スタート。一つ負けた後更なる快進撃を見せ、ここからシーズン終了まで驚異の10連勝をマーク。勝ちっ放しのままシーズンを終えた。最多勝には惜しくも届かなかったものの、勝率は当然1位。防御率も6月以降常に1点台を維持し、ダルビッシュを僅差でかわしてタイトル獲得。圧倒的な成績で大飛躍のシーズンとなった。
球速は平凡な投手だが、高校時代から高く評価されていたのが変化球の制球力。プロでも四球は少なく、非常にまとまりのいい投手。また速くないといっても切れは抜群で、タイプとしては好調時の杉内(ソ)をさらに制球良くしたような印象。
昨年唯一の敗戦は交流戦で、同一リーグには14勝無敗。楽天以外の4チームを1点台に抑える鉄壁ぶりを見せた。弱冠23歳でこの先が非常に楽しみな存在。切れ勝負の投手は体調に左右されやすい傾向があるが、この安定感が続くなら二桁は確実。

18 清水 直行

先発中軸、中安定型

右投右打
報徳学園高〜日大〜東芝府中〜東芝 ロッテ00ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 23 7 10 11 0 0 164 1/3 170 27 99 37 5 4 70 3.83
06 ロッテ 25 6 10 8 0 0 171 178 9 137 36 6 2 65 3.42
07 ロッテ 25 3 6 10 0 0 145 189 15 101 39 6 1 77 4.78
08 ロッテ 25 7 13 9 0 0 165 2/3 151 13 108 41 1 4 69 3.75
通算 9年 238 36 87 78 0 0 1340 2/3 1398 142 941 391 35 39 592 3.97

黒木離脱のロッテ投手陣を救い、エースとなった先発右腕。3年目の02年初の二桁勝利をマークし、以来先発の軸としてコンスタントに活躍。
即戦力投手として入団したが、当初の印象は特徴のない選手。1年目から先発で起用されるもわずか3勝と結果を残せず、やや期待外れかと思われた。しかし2年目、シーズン途中から中継ぎに廻ると一気に素質開花。球速が前年から飛躍的に伸び、MAX150kmまで成長。完全な速球投手として一本立ちした。そしてさらに向上したのが02年。シーズン当初から先発に定着し、同僚ミンチ―以上にチームの苦しい時をたびたび救った。防御率こそもう一つも堂々の14勝。翌03年は前半から抜群の安定感を発揮し、リーグで唯一200イニングを越えて15勝。防御率も向上し、一気にタイトルに手が届きそうな勢いを見せた。
スピードは一時に比べると落ちたが、速球を軸にカットボールとフォークを駆使して攻める本格派。制球も安定し、バランスの取れたタイプ。派手さにはやや欠けるが完投能力もあり、故障もなくローテーションを維持する大黒柱。ただ一発病の気があり、被弾が多めなのが難点。
エースと目されていたが、チーム成績が上向いてきた近年は逆に成績悪化で微妙な印象に。優勝した05年は後半絶不調で、10勝投手6人中最も防御率が悪く二桁敗戦。06年は巻き返して3年ぶりの勝ち越し、エースの意地を見せたが、昨年は一気に急落の大不振。開幕から5連敗スタート。その後も冴えない投球が続き、わずか6勝と大誤算のシーズンに。5年続けてきた二桁勝利が途絶え、またも二桁敗戦を喫してしまった。
それでも今季は意地を見せて巻き返し。交流戦が悪く5,6月はパッとしなかったが、7月以降8勝を上積み。チームトップタイの13勝を挙げ、自身も5年ぶりに「11勝の壁」を突破した。6度目の二桁勝利で存在感を発揮。
ただ勝ち星は伸びたものの、防御率は3点台後半と平凡。通算で4点近く、2点台のシーズンが一度もないなど「エース」と呼びきるにはどうしても頼りない面が残る。国内FA権取得で去就が注目されたが残留決定。ただ国外移籍の可能性含みで、来年は改めて去就が注目される。個人的にもう少し防御率を良くして欲しいところだが。

19 唐川 侑己

先発新星、バランス型

右投右打
成田高 ロッテ08ドラフト(高)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 15 1 5 4 0 0 81 2/3 102 8 57 12 3 1 44 4.85
通算 1年

高卒ルーキーながらいきなり一軍で結果を残した右腕。将来のチームを支える期待株として早速台頭。
高校時代はエースとしてチームを2度センバツ出場に導き、昨年の高校生ドラフトで注目を集めた一人。由規(ヤ)、中田(日)とともに「高校ビッグ3」と呼ばれ、事実ドラフトの1巡入札はこの3人の独占だった。唐川には2球団が競合し、抽選の末地元ロッテ入り。
「将来のエース」という期待だったが、その台頭は予想以上に早かった。4月下旬に早くも一軍登録され、プロ初登板は先発。そこで7回を3安打無失点という快投を演じあっさり初勝利を記録。さらに次の登板では10奪三振3安打完投勝利を挙げ、いきなりローテーション入りとなった。
速球とスライダーを中心としたバランスの良さを感じさせる投手。成績を見て分かるとおり非常に四球が少なく、高卒1年目とは思えない制球力を見せ付けた。臆せず力を発揮した度胸の良さも大きなポイント。
1年目から5勝は期待以上の結果。逸材ぶりを充分発揮したが、さすがに後半は失速。5勝目を挙げた7月半ばから全く勝てなくなり、8月以降の防御率は8点台、3連敗でシーズン最終盤は二軍落ち。この辺りは体力の問題か。しかし同期の中で一番の結果を残し、得たものは相当大きい。先が楽しみな存在。

21 内 竜也

本格派、遠回り型

右投右打
川崎工高 ロッテ04ドラフト1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
06 ロッテ 15 0 0 0 0 0 20 2/3 19 2 15 7 1 1 7 3.05
07 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
08 ロッテ - - - - - - - - - - - - - - -
通算 5年 19 0 0 1 0 0 36 2/3 40 6 30 19 2 3 26 6.38

高校時代公立校のエースとして、強豪ひしめく神奈川県で一躍脚光を浴びた右腕。甲子園出場はならなかったが、その素質は高く評価され、ドラフト1巡でプロ入り。
高卒ながら1年目から一軍登板、それも4試合すべて先発というところに期待の高さが表れている。05年は一軍登板なく、二軍でももうひとつの成績だったが、3年目の06年は開幕一軍入り。5月上旬まで一軍に残り、リリーフでまずまずの投球を見せた。
昨年は一軍登板なく二軍暮らしだったが、下ではリリーフで起用されチームトップの8セーブ。そろそろ本格的に一軍に殴り込みかというタイミングだったが、オフに右肩を手術して今季は大半をリハビリに。2年続けて一軍登板なく、ちょっと足踏みしてしまった。
スライダーにはなかなかの切れがあり、三振を狙える球質は持っている。高卒とはいえ来季は6年目、年齢的にそろそろ結果が求められるシーズンとなる。故障明けでも勝負どころ。

29 小野 晋吾

総合力、安定型

右投右打 最優秀勝率(00)
御殿場西高 ロッテ94ドラフト6位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 24 2 10 4 0 2 112 106 9 55 18 5 1 35 2.81
06 ロッテ 22 3 7 7 0 0 145 2/3 131 11 61 29 8 2 43 2.66
07 ロッテ 22 1 7 9 0 0 135 2/3 150 9 59 28 8 2 49 3.25
08 ロッテ 15 1 5 4 0 0 73 1/3 100 9 32 28 3 1 53 6.51
通算 15年 209 17 66 56 0 2 1068 1/3 1099 95 576 330 47 28 429 3.61

先発を基本に、リリーフもこなせる中堅右腕。シュートを軸に打たせて取る投球が身上。派手さはないが堅実な戦力。
高校時代はオーソドックスな本格派といった印象だったが、入団から6年を経てコーナーを突くピッチングをマスター。プロでは横の揺さぶりを得意とする技巧派へと変身した。6年目の99年3勝を挙げて一軍への足がかりを得ると、翌00年一気にブレイク。日曜登板で常に勝ち続ける運(どういうわけか他の曜日の成績はいまいち)に恵まれ、「サンデー晋吾」の異名を取り13勝をマーク。防御率もリーグ2位と、資格さえあれば新人王間違いなしの成績で主力投手にのし上がった。翌年も先発の一角を形成して10勝。
02,03年と故障の影響で不本意なシーズンを送ったが、04年前半リリーフで復調。この年後半には先発に戻り、そして05年は安定感ある投球を披露。前半だけで6勝を挙げ、終盤にはリリーフで3連勝、4年ぶりの二桁勝利を達成した。06年も勝ち星こそ伸びなかったものの、2点台の防御率でローテーションを維持。5年ぶりの規定投球回到達でリーグ5位の好成績を残した。
今ひとつ援護に恵まれないことの多い投手で、昨年も先発で安定していたがオールスターまでは2勝止まり。それでも後半5勝と巻き返し、トータルでは前年と同じ7勝。3点台前半の防御率と、きっちり仕事を果たした。ある程度のヒットを打たれても併殺を狙えるのは強み。
地味でも安定していたここ数年だったが、今季は一転信じられないような大不振に陥った。4月まではまずまずで2勝を挙げたが、5月以降は立て続けに大炎上。再三の二軍調整を経ても状態は上向かず、シーズン5勝止まりと大きく期待を裏切った。勝ち星以上に6点台後半の防御率が酷く、これは自己ワースト。最後まで精彩を欠いたシーズンだった。
シュートで併殺を取りたくとも取れなかった今季。被打率3割4分はいくらなんでも打たれすぎで、立ち上がりから打ち込まれる場面が目立った。FA移籍も噂されたがどうやら残留の見通し。ただ一年で随分信用失墜しており、来季は是が非でも巻き返さないといけない立場。不振が2年続くと衰えも懸念される。

30 伊藤 義弘

速球派、即戦力型

右投右打
東福岡高〜国学院大〜JR東海 ロッテ08ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 51 0 0 0 0 9 59 55 1 52 23 3 5 20 3.05
通算 1年

社会人出身のルーキー右腕。150km級のスピードを持つ速球派で、一気に手薄になったリリーフ陣の即戦力と期待されて入団。
今季のロッテは実績あるリリーフ投手がごっそり抜け、新たな陣容を整備する必要があった。そういう状況で伊藤にかかる期待も大きく、当然開幕一軍入り。開幕前には抑え候補という声もあった。ただやはりルーキー、序盤はあまりパッとしない成績。登板ごとにムラが大きく、重要な場面を任せきるにはもう一つといった印象だった。
シーズン中盤ぐらいからはようやく落ち着きも出てきて、終盤はかなり好調、9月以降で防御率を1点近く良化させた。1年目から50試合に登板とタフなシーズンを過ごし、後半に良くなってきたのは明るい材料。登板ごとのムラがもっと減ってくればセットアッパー候補。ビジターで防御率1点台がマリン球場で4点台中盤だったのは偶然か。

31 渡辺 俊介

真正サブマリン、タフネス型

右投右打
国学院栃木高〜国学院大〜新日鉄君津 ロッテ01ドラフト4位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 23 8 15 4 0 187 152 14 101 27 4 0 45 2.17
06 ロッテ 23 4 5 11 0 147 155 12 105 35 14 0 71 4.35
07 ロッテ 25 8 9 6 0 177 154 14 93 34 3 1 48 2.44
通算 7年 135 31 52 36 0 886 802 82 531 204 51 2 320 3.25

今やすっかり有名となった、「世界一リリースポイントの低い」正真正銘のサブマリン投手。大きく沈み込んで地面ギリギリからすくい上げるようにボールを放つ。サイドスローの変形とは違う、完全なるアンダースロー。ボールの軌道は極めて特徴的。
かつては全くの無名だったが、社会人時代に日本代表に選ばれたことでその存在が話題となり、その年のドラフトでプロ入り。伸び上がってくる球質はプロでも絶えて久しいもので、1年目後半に一軍昇格し2勝。その個性はプロでも充分通用することを実証した。2年目は高めに広がった新ストライクゾーンを意識しすぎて不調に終わったが、3年目後半に覚醒。本来の投球を取り戻し、さらに切れ味もパワーアップ。瞬く間に勝ち星を積み上げ9勝。一気にローテーション入りから中心投手へと駆け上った。
スピード自体は並以下であっても、独特の軌道は全く別次元の球質。さらに際立っているのは緩急で、浮き上がってこない変化球が抜群の効果をもたらしている。完投能力もあり、短い間隔での登板も可能。被打率の低さが打ちづらさを証明している。
04年は開幕から先発で廻り初の二桁勝利達成。そして05年は更なる飛躍を見せ、開幕から6連勝スタート。圧倒的な安定感でチームを支え、数字をさらに伸ばして15勝を記録した。杉内とタイトルを激しく争った防御率は、2点そこそこと例年なら独走でタイトルを取れるレベル。一気にリーグどころか日本を代表する投手へ飛躍を遂げた。
この活躍でWBCにも出場した06年だったが、一転思わぬ不調に苦しんだ。開幕から不安定な状態が続き、6月から6連敗の泥沼。後半はわずか1勝しかできず、5勝11敗と大不振に終わった。チームにとっても大きな誤算となったが、昨年はしっかり復調。前半好調で5月は4戦4勝。前年より防御率を2点近く良化させ、再び先発の中心的存在に。
ただなぜか6月以降勝ち運から見放され、投球内容の割に勝ち星が伸びず。終盤駆け込んだものの惜しくも二桁には一歩届かずに終わった。切れは取り戻したので、今季は3年ぶりの二桁復権が最大の目標。というよりもノルマと見るべきか。8完投と投球スタミナは相変わらず充分。06年を除いて日本ハムは総じて得意にしている。

41 小林 宏之

エース級右腕、大器型

右投右打
春日部共栄高 ロッテ97ドラフト4位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 23 4 12 6 0 0 160 2/3 157 14 129 28 6 6 59 3.30
06 ロッテ 20 3 10 7 0 0 142 2/3 129 14 120 27 4 5 44 2.78
07 ロッテ 25 5 13 3 0 0 170 2/3 157 9 163 38 4 7 51 2.69
08 ロッテ 23 1 5 12 0 0 138 155 15 112 45 2 5 77 5.02
通算 12年 247 18 67 53 0 0 1052 2/3 1014 114 907 282 25 49 411 3.51

01年から急成長を見せ、以降すっかり主力に定着した右腕。二軍生活が長かったが、いまやエース級の存在に。
5年目の01年終盤に先発入りし1勝。当然のごとく翌年はローテーション入りが期待されたが、開幕してみると立て続けにKO。先発からはずされたものの、しかし中継ぎに廻ると別人のように好投。後半は完全にセットアッパーに定着し、58試合に登板して防御率2点台、7勝を記録。ストッパーの雅英と「小林リレー」を形成し、これで完全に主力投手に。
きっちりとしたオーバーハンドから投げ下ろす速球と、切れのいいフォークが最大の武器。それだけではなく、シュートやスライダーなど幅広い変化球も使える。総じて投球に角度があり、また制球力もなかなか高い。好調時には落ちる球を低めに集め奪三振が多い。
一度失敗した先発入りだったが、03年途中から再度の挑戦。今度は高い安定感を見せ、最終的に二桁到達した。04年はやや不安定で9勝にとどまったものの、05年はさらに一回り成長。特に交流戦では6戦5勝と抜群の成績でMVPに選ばれた。後半もしっかりした投球でトータル12勝をマーク。ポストシーズンでも好投し、10勝投手6人のチーム内でも渡辺俊に次ぐ安定感を見せた。
06,07年は清水や渡辺俊が精彩を欠く中でエース級の働き。WBCで体調を崩し出遅れた06年は10勝にとどまるも2点台の防御率。そして昨年は開幕から安定。シーズン通して堅実な活躍で、3年連続二桁勝利は自己最多の13勝、防御率もさらに良化。成瀬の活躍で陰に隠れてしまったが、10の貯金を稼ぐ重要な働きを見せた。
充実したシーズンが続いていたが、今季思わぬ大不振に見舞われた。開幕投手を務めるも1失点で敗れたのがケチのつき始め。4月から5連敗、6月さらに乱調で、前半2勝8敗防御率5点台後半と別人のような内容。後半はようやく少し持ち直したものの、結果5勝12敗の大負け。防御率も5点台を割れずに終わった。
球の走りも切れも制球も何もかもが悪く、こんなに冴えない小林は個人的にも初めて見た。持ち直した後半も終盤にかけて内容が落ちていったのが気がかりだが、本来の力はこんなものではない。貯金のできる投手のはずで、来季は復活といきたいところ。二桁復権は当然のノルマ。

43 ウインストン・アブレイユ

速球リリーフ、そこそこ型

右投右打
ロッテ08〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
08 ロッテ 20 0 1 2 0 6 21 2/3 23 2 24 8 0 0 8 3.32
通算 1年

ロッテの新外国人。150km超を誇る速球投手で、メジャー実績はここ2年程だけだが、マイナーは12年で10球団を渡り歩いたというキャリアの持ち主。かつての「YFK」がそっくり抜けたリリーフ要員として入団。
まるで泳いでいるかのような大きな腕の使い方が特徴的。スピードは評判通りで常に150km前後を計時する。手薄となったリリーフの一角で起用された。ただ球速があり奪三振も多い割に成績はそこそこレベル。悪くもないが取り立てて良くもない。20試合中6試合で失点ということは3度に1度は失点の勘定になり、勝ちパターンに固定するには不安が強い。5月以降その傾向は顕著になり、はっきり不安定となってしまった。
5月末に肘を痛め、手術のため帰国。結局シーズン中の復帰はなく、前半のみの投球だった。万全でもこの不安定さでは苦しい印象もあるが、果たして。

48 高木 晃次

変則左腕、晩成型

左投左打
横芝敬愛高 阪急・オリックス87ドラフト1位〜93、ダイエー94〜97、ヤクルト98〜01、ロッテ02〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 20 0 1 0 0 25 1/3 21 1 14 6 1 0 9 3.20
06 ロッテ 33 0 2 0 0 33 2/3 39 2 25 15 0 0 21 5.61
07 ロッテ 43 0 1 0 0 35 2/3 40 4 20 12 4 0 15 3.79
通算 21年 298 6 29 36 2 625 700 68 350 248 28 16 334 4.81

変則でのらりくらりとかわす投球の技巧派左腕。もう中嶋(日)と二人だけとなってしまった阪急ブレーブスの生き残りで、プロ生活20年、4球団を渡り歩いたベテラン投手。
高校からドラフト1位でプロ入り。入団当時は快速球を誇るも、制球が悪く素質を活かすことが出来ず。チームを転々とした遠因はここにある。90年に6勝2セーブで台頭するも翌年からはまた制球難で低迷。いつしか期待は大幅に薄れ、低迷期が続いた。移籍したダイエーでも登板機会はほとんどなく、この間故障で肝心のスピードも低下してしまった。戦力外を拾われたヤクルトでもチャンスを貰いながら結果は散々で、このまま消え去るかと思われた。
しかし99年に大きな転機を迎える。衰えた速球をカバーするためにサイドスローに挑戦。時に上、時に横と使い分ける変則投法で先発に割って入り、突然自己最高の9勝をマーク。目先を変えただけで長続きはせず、翌年には早くも見切られてしまったが、この成功が選手寿命を大幅に伸ばすことにつながった。
変則投法にさまざまな球種を駆使して、懸命にしのいで打たせて取るタイプ。ただ技巧派としてはムラがあり、あまり緻密ではないのが難点。ロッテに移った02年は良かったが、慣れられるとその後は不安定な時期が続いた。
ただこの選手の本領はここから。徐々に落ちていた成績を05年に向上させ、近年はビハインドゲームを任せられる投手として完全に定着。あれほど制球の悪かった投手が随分四球が少なくなり、味のある投球を見せるようになった。06年はパッとしなかったが昨年はまた成績向上。藤田の不振もあって出番が増え、20年目にして自己最多更新の43試合登板。ベテラン健在を見せ付けた。
ビシッと抑えるタイプではないため安定感は高いとは言えないが、淡々と役割をこなしている。間違いなく晩成選手の一人で、すでにロッテ移籍から6年が経過。これほど息の長い選手になるとは予想外だった。今季で40歳だがまだ体力も充分に感じられる。依然として貴重な戦力。

49 ブライアン・シコースキー

個性派速球投手、タフネス型

右投右打
ロッテ01途中〜03、巨人04〜05、ヤクルト07途中、ロッテ08〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ ホールド 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 巨人 70 0 7 1 0 14 87 2/3 75 4 100 33 3 4 32 3.29
07 ヤクルト 29 0 1 2 1 7 39 1/3 30 2 38 12 2 2 10 2.29
08 ロッテ 54 0 5 1 1 13 48 1/3 42 2 49 10 1 0 12 2.23
通算 7年 321 1 27 23 10 34 474 1/3 427 49 474 138 19 12 173 3.28

リリーフで活躍を見せるタフネス右腕。独特のパフォーマンスが非常に楽しい投手で、マウンドに上がれば腕をグルグル全力回転させ、攻守交替時は常にダッシュで往復、その際絶対にファールラインを踏まずに飛び越す。元気があふれかえっている選手。
150kmの速球を誇る投手として01年途中入団。ただ球速はあるものの未熟な部分が多く、1年目は1勝で防御率6点台と不満な結果だった。しかし若さと素材の良さを評価されて残留。
期待された翌年以降はもっぱら中継ぎで登板。自慢の速球を武器にゲーム中盤を支え、小林雅につなぐ重要な役目を任された。使い減りしないタフさで経験を積むごとに向上。3年目にはかつて失敗した先発もこなし、前半なかなか足並みが揃わなかった投手陣を支える活躍。度重なる配置転換で後半は調子を崩したものの、防御率は年々向上。戦力外になったのは意外というよりも不可解だった。
なんといっても魅力は速球。基本的には一本調子の投手で、投球の幅が狭く高めに集まりがちな欠点も持つ。打たれだすと歯止めが利かず、そのため「抑え」となるともう一つ不安が付きまとうが、連投可能である程度長いイニングもこなせる便利な存在。正直にストライクを集めすぎるが、押し返せるだけの球威は持っている。
巨人に移籍すると、リリーフの弱いチームとあってさらに重要な存在に。04年は防御率を初めて2点台にし5勝5セーブ。翌年もさまざまな場面にフル回転し、自己最多の70試合7勝を記録。特に交流戦では好調で、被打率も非常に低かった。この活躍をしてなぜか戦力外となり、一度はウェーバーで楽天獲得となったが、本人が帰国を希望し契約まで至らなかった。しかし昨年途中、故障者続出のヤクルト入りで日本球界復帰。来日当初は状態が悪かったが、日程が進むにつれて調子を上げ、8月末で4点台だった防御率も最終的に2点台前半とした。
ヤクルトと再契約はせず、今季は5年ぶりにロッテに復帰。前半はさほどでもなく、オールスター前には故障離脱などもあったが、圧巻はここから。一軍復帰の8月中旬からシーズン終了まで19試合連続無失点の快投。1ヵ月半で2勝7ホールドを稼ぎ、4点近くをさまよっていた防御率を最終的に自己ベストの2点台前半に向上させた。
相変わらず使い減りしないタフさは得がたい魅力。先発でも抑えでもないためやや軽く見られがちなところもあるが、どこにいっても大きな戦力となっている。年々安定感を増してきた印象もあり、来季も重要な存在。