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北海道日本ハムファイターズ

11 ダルビッシュ・有

長身右腕、エース飛躍型

右投右打 MVP(07)、沢村賞(07)、最多奪三振(07)、ベストナイン(07)、Gグラブ(07)
東北高 日本ハム05ドラフト1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム 14 2 5 5 0 94 1/3 97 7 52 48 3 2 37 3.53
06 日本ハム 25 3 12 5 0 149 2/3 128 12 115 64 6 5 48 2.89
07 日本ハム 26 12 15 5 0 207 2/3 123 9 210 49 13 4 42 1.82
通算 3年 65 17 32 15 0 451 2/3 348 28 377 161 22 11 127 2.53

順調すぎる成長でエース、球界を代表する投手まで上ってきた大器。イラン出身の父を持つハーフで、高校下級生の頃から注目を集めていた。2年生時に甲子園準優勝、センバツでノーヒットノーランを記録と輝かしい実績を引っさげてのプロ入り。
190cmを越える長身とすらっとした体型は、手足が長く非常にスマートな印象。関節の柔らかさは天性のもので、類稀な素質の持ち主。1年目当初は育成ということで二軍にいたが、6月半ばに昇格すると8回2失点の好投でいきなり初勝利。早々とローテーション定着を果たした。14試合すべて先発で5勝をマークし、9月には完封も記録。いきなりその素質の高さを見せ付けた。
上々のデビューを飾り、ここ2年はまさにエースへの道を邁進。06年は開幕当初こそパッとしない状態でジンクスを懸念されるも、5月末に完投で3勝目を挙げると、ここから破竹の先発10連勝。特に優勝争いが白熱した8,9月に6勝を挙げる活躍で、八木とともに先発の両輪としてチームを引っ張った。最後まで連勝は止まらず、2点台の防御率で堂々の12勝。そして昨年は圧巻の投球。開幕投手を任され、フルシーズン先発の軸として回転。相手を寄せ付けない投球で連覇の大きな原動力となった。オールスターまでに7勝、後半はさらに凄みを増し、1点台前半の防御率で8勝。数では見劣りしていた先発陣だったが、層の薄さを感じさせなかったのはダルビッシュの存在あればこそ。圧倒的な成績でタイトルラッシュ、一気にプロを代表する存在に。
長いリーチは柔らかくしなり、腕が遅れて出てくる打ちづらい球質。そこから繰り出す150kmの速球は当てるのも難しく、昨年9度の二桁奪三振は球団新記録、日本シリーズでも2試合続けて二桁奪三振を記録した。また苦手がなく、昨年同一リーグとの対戦では4球団を1点台に抑え、唯一ソフトバンク戦も2点台。リーグ最多完投でわかるとおりスタミナも満点。
最多勝にはあと2勝届かず、防御率はわずか1アウトの差で成瀬に譲ったが、MVPに沢村賞は納得の選出。今季で22歳と非常に若い投手だが、すでに大投手の予感を抱かせる。今季は同級生の涌井に譲った最多勝を狙いたい。

12 歌藤 達夫

バランスタイプ、球種多彩型

左投左打
奈良大付高〜東北福祉大〜ヤマハ オリックス04自由枠〜07途中、日本ハム07途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 オリックス 36 0 1 1 0 39 24 4 26 14 4 2 10 2.31
06 オリックス 13 0 0 0 0 5 2/3 5 0 2 5 0 0 3 4.77
07 日本ハム 11 0 0 0 0 9 2/3 9 0 6 3 0 0 2 1.86
通算 4年 117 0 3 4 0 118 2/3 110 14 73 60 8 7 55 4.17

04年自由枠入団の投手。社会人出身、チームに少ない左腕ということで当然期待は即戦力。1年目から過酷ともいえるほどの登板機会を得た。
左腕として比較的オーソドックスなタイプながら、際立つのは球種の多さ。思いつく変化球は一通り投げられる印象で、投球の引き出しは想像以上に多い。ただその分やや決め手に欠ける面も。
1年目はチームに左腕リリーフが皆無の上に投手陣全体が崩壊中。この状況下でリリーフのみならず、時には先発にも立った。菊地原が加入しリリーフが充実した05年は登板数も落ち着き、防御率を大幅に向上させた。2年間の実績で主力リリーフに定着かと思われたが、06年は一転して登板数大幅減。一軍・二軍を行ったり来たりで、大きく足踏みのシーズンとなってしまった。昨年は開幕からずっと二軍で過ごし、シーズン途中に日本ハムへトレード。
移籍後後半は一軍昇格し、短いイニングで目立たないながらもなかなかの好投を見せた。日本ハムもまたリリーフ左腕のいないチームであり、最も登板数の多かったのは先発三番手の武田勝。チーム事情からチャンスは大いにありそう。決め手不足でショートリリーフにあまり向いているとは思えないが、昨年左を抑えたのは好印象。登板機会は確実に活かしていきたい。

14 ライアン・グリン

速球派、先発型

右投右打
楽天06途中、日本ハム07〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 楽天 21 1 7 7 0 127 1/3 143 15 121 36 6 4 56 3.96
07 日本ハム 24 0 9 8 0 155 129 16 111 33 6 4 38 2.21
通算 2年 45 1 16 15 0 282 1/3 272 31 232 69 12 8 94 3.00

先発で活躍する外国人投手。06年途中楽天入りし、昨年は日本ハムで優勝に貢献。
入団決定から来日まで少し間が空いたが、5月の中旬に来日すると即一軍登録。二軍での調整登板を経ずにすかさず起用された。2度目の登板から先発に廻り、以降ローテーションに定着。後半一時5連敗と躓きかけたが、その後持ち直して4連勝。最終的にはチームトップタイの7勝を挙げ、戦力不足のチームには大きな補強となった。
190cmの長身から投げる速球にかなり威力のあるタイプ。三振が奪えるのは魅力で、シュート回転のボールで右打者にはかなり強みを見せる。意外と四球も少なく、かなり安定した力量の持ち主。
楽天の新規外国人では初めての「当たり」となったが、契約が折り合わず昨年は日本ハムへ。ここでは06年以上に安定感の高い投球を続け、特に5月から7月にかけて7連勝を記録。準エース的存在として連覇に貢献を果たした。
10勝には届かなかったが、これは打線の援護に恵まれなかったため。8月以降1勝のみだったが、この間の防御率は1点台中盤。通年でも非常に優秀な防御率で、8敗も喫したのが不思議なほどの内容だった。シーズン通して危なげがなかった。
日本シリーズで見せたように、まだ時折走者を気にしすぎる面が強く出ることがあるが、シーズン中はさほどではなかった。今季も当然先発で、今度こそ二桁勝利。

18 藤井 秀悟

総合力、故障復帰型

左投左打 最多勝(01)、ベストナイン(01)
今治西高〜早大 ヤクルト00ドラフト2位〜07、日本ハム08〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ヤクルト 28 0 10 12 0 176 156 24 143 64 2 5 67 3.43
06 ヤクルト 27 1 7 8 0 128 2/3 124 15 88 45 6 4 63 4.41
07 ヤクルト 25 0 7 10 0 123 123 18 96 53 3 2 69 5.05
通算 8年 182 8 53 53 0 910 832 127 732 317 29 24 393 3.89

01年の最多勝投手。実戦的なピッチングはアマ時代から評価されていたが、期待はリリーフでのものでまさか先発で活躍するとは思わなかった。間違いなく優勝の立役者で、想像以上に成長した投手。
直球、変化球、制球と、どれもが及第点以上のバランスの取れた左腕。突出した部分がなく良さがなかなか分かりにくいのだが、高いレベルでまとまっている実戦派。球種は多彩で、特にスライダーが軸となる。低めを丁寧に突く粘り強さも特徴。引き出しが多い分、捕手の能力に左右されやすいタイプでもある。
1年目はリリーフ専門。これはアマ時代の評価通りで、そこそこの働きだったが目立つ存在ではなかった。しかし翌年先発起用されて前記の活躍。翌年も自らの不注意で負傷離脱しても10勝はキープと活躍がフロックではないことを見せ付けた。先発の軸ともなっていたが、しかし03年開幕直後に肘の故障で離脱、結果一年を棒に振り、思わぬ足踏みとなってしまった。本人はもちろん、チームにとっても痛い損失。
故障明けとなる04年は5月に一軍復帰。前半こそ冴えなかったが、徐々に本領を発揮して復活の足がかりを得た。久々にローテーション完全復帰の05年は9月頭まで2点台前半の防御率で安定。一時はタイトルも視野に入れ、復調ぶりをアピール。3年ぶりの二桁勝利を達成した。
ただ以前に比べると投球が粗っぽくなった感があり、変に力む傾向が強まってきた。05年終盤息切れして防御率大幅悪化。これ以降はどうも精彩を欠く。06年7勝に終わると昨年はさらに成績低下。6連敗を喫した前半以上に後半が悪く、オールスター後は7点台の防御率と乱調。2年続けて7勝止まりに終わった。シーズン防御率は5点台に。
復帰直後は良かったのだが、年々安定感がなくなってしまっている。年明けに3対3トレード成立で今季は日本ハムへ。環境変化で近年の不調を脱したいところだが。昨年交流戦で5戦4敗、唯一負けなかった相手が移籍先の日本ハムというのは気になるところだが…。

19 中村 泰広

先発候補、一軍半型

左投左打
郡山高〜慶大〜日本IBM野洲 阪神03ドラフト4巡〜07、日本ハム08〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 阪神 2 0 0 0 0 3 3 0 4 5 0 0 3 9.00
06 阪神 2 0 1 0 0 10 13 0 2 4 0 0 4 3.60
07 阪神 15 0 2 2 0 29 1/3 22 1 37 12 2 0 10 3.07
通算 5年 29 0 3 2 0 53 1/3 48 1 54 29 7 1 25 4.22

社会人出身の中堅左腕。ここまで一軍での実績は乏しかったが、昨年前半先発でアピール。
高校では宮越(前西武)、大学では山本省(オ)と同期。アマチュア時代に目立った存在ではなかったが、即戦力候補としてプロ入り。当時の期待はリリーフで、左腕が同時に4人加入した中で開幕一軍入り。ただ5試合の登板で内容もさっぱりとあって結局ほとんど二軍暮らし。それ以降もなかなか二軍を脱出できず、06年までは常に一桁の登板に終わっていた。
しかし5年目の昨年は初めて登板数が二桁に。4月下旬に昇格してリリーフで9試合連続無失点。先発した横浜戦で6回9奪三振零封の好投を見せた。次のリリーフ登板を含めて11試合20イニング連続無失点の快投。
奪三振の多さからわかるとおりボールの切れは非常に高い。問題は制球難で、06年まではイニングとほぼ同数の四死球を出していた。昨年序盤はそういうところが出ずに成功したが、しかし持続しきれず。5月末から失点が続き、最後2度の先発はいずれも序盤KO、しかも四球を出しまくって信用失墜。あえなく二軍落ちとなり、再昇格はできずに終わった。
いいところも見せたが変わらぬ課題も露呈してしまった。シーズン後金村とのトレードで今季は日本ハムへ。30歳に差し掛かる年齢で実績の割に若くない。投手の頭数が不足している環境で、ここは大きな勝負どころ。ローテーション定着を目指したい。

21 武田 久

小兵リリーフ、セットアップ型

右投左打 最優秀中継ぎ(06)
生光学園高〜駒大〜日本通運 日本ハム03ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム 23 0 2 0 2 34 1/3 23 1 21 4 1 0 3 0.79
06 日本ハム 75 0 5 3 3 81 2/3 71 1 61 8 4 0 19 2.09
07 日本ハム 64 0 7 6 2 74 1/3 68 2 53 16 6 1 20 2.42
通算 5年 182 0 15 9 7 215 1/3 179 4 153 43 12 1 53 2.22

05年から台頭、ここ2年大車輪の活躍でチーム連覇に大きく貢献したセットアッパー。公称身長170cmとかなり小柄ながら、勢いのある投球が特徴。
即戦力として入団も当初はいまいちパッとせず、1年目は13試合に登板も2年目は結果が出ず。05年も夏場までは二軍暮らしだった。しかし一軍昇格するとそこから急台頭。8月の下旬からシーズン終了まで15試合、22イニング連続無失点と抜群の安定感を発揮し、一気に勝ちパターンの継投に割って入った。右打者を圧倒的に抑えて、抑えを任せてもいいほどの存在感を見せ付けた。
小さな体でも躍動感のあるフォームで、思い切り前に踏み込んでの速球は伸び上がってくる威力。四死球が非常に少なく、投球テンポの良さも持ち味。どんどん攻め込んでくる活きのいいピッチング。
前年来の勢いに乗った06年は、まさに大飛躍の一年。開幕からセットアッパーとして全力回転し、両リーグトップの75試合登板に45ホールドを記録、見事にタイトルに輝いた。これだけ投げて、被本塁打は5月の一本のみ。抜群の安定感でチームの優勝にはなくてはならない存在となった。
疲労が懸念された昨年も不動の存在として活躍。夏場に4敗を喫するなどだいぶ調子を落とし、通年でも四死球が倍増するなどさすがに前年に比べれば少し落ちたが、最後は13試合連続無失点と立て直した。タイトルには届かなかったがリーグ2位の35ホールドを記録。
打線が弱く接戦続きのチームにあって勝敗の鍵を握る重要な存在。蓄積疲労はやはり気になるが、今季も当然活躍を見込まれる。攻めの投球で味方に勢いを引き込める投手。

22 建山 義紀

サイドスロー、リリーフ型

右投右打 最優秀中継ぎ(04)
東海大仰星高〜甲賀総合科学専門学校〜松下電器 日本ハム99ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム 45 0 4 6 2 51 1/3 50 10 35 8 2 1 21 3.68
06 日本ハム 46 0 3 3 0 47 42 6 30 10 2 1 16 3.06
07 日本ハム 7 1 2 4 0 41 33 7 31 9 5 0 19 4.17
通算 9年 276 4 28 32 21 491 2/3 457 70 333 118 20 7 198 3.62

立石と同期入団。名前も似ており同じサイドスローだが、タイプはやや異なる。こちらはリリーフメインで、球威ではなくボールの切れで抑えるタイプ。一時はクローザーも務めた投手。
入団当初は先発で、1年目の途中からローテーション入りし6勝。2年目も6勝を挙げたが防御率が大幅悪化。当時は深刻な球威不足で、少々力の限界が見えた印象。01年は完全な低迷。ほぼ一年間一軍から離れ、二軍でもいい成績は残せなかった。
しかし02年以降、リリーフに専念することで大躍進。かつてよりも球威が増し、さらに切れ味抜群の投球で一気に信頼を掴み取った。02年終盤から抑えにも起用され、03年は故障で開幕出遅れも復帰後は完全にストッパー。リーグでは豊田に次ぐ安定感で君臨し、完全にリリーフの軸となった。
サイドから繰り出すボールは、スピードだけでなくスライダーやシンカーも絶品。何より目を見張るのは四球の圧倒的な少なさで、03年以降急激に減った。もちろん抑えでもいける力は持っている。
04年春先不振が続きファーム落ち。抑えの地位を横山に譲ったが、6月復帰後はセットアッパーとして定着。最多ホールドのタイトルにも輝いた。これ以降3年連続40試合以上登板。主力リリーフとして活躍したが、ただ一時の安定感から見るとムラッ気が強まり不安定になった印象も。05,06年は登板数の割に影が薄かった。
昨年は志願の先発再挑戦。しかし大きな落とし穴が待っていた。開幕からローテーション入りも3連敗など状態は今ひとつで、さらに5月中旬に右足を痛めて降板。そのまま二軍落ちし最後まで戻れずに終わってしまった。シーズン7試合は自己最少の登板数。非常に寂しいシーズンに終わった。
活躍期も開幕出遅れが続くなどどうもフルシーズン働いてくれない傾向がある。近年の不安定さもそうだが、何よりの課題は体調維持にありそう。今季は改めて先発での巻き返しを狙うが、昨年のような投球内容では心もとない。不用意な球が増えた気がするのだが…。

27 江尻 慎太郎

バランス型右腕、リリーフ再生型

右投右打
仙台二高〜早大 日本ハム02自由枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム 17 1 6 4 0 84 109 9 49 31 5 5 54 5.79
06 日本ハム 10 2 4 4 0 56 1/3 62 6 30 13 1 1 28 4.47
07 日本ハム 42 0 7 4 1 48 2/3 52 2 38 10 1 4 18 3.33
通算 6年 133 3 22 14 1 251 2/3 297 28 145 72 9 11 138 4.94

昨年リリーフで一本立ちを果たした右腕。自由枠入団もなかなか安定しなかったが、ようやくシーズン通しての活躍を見せた。
二浪して早稲田に進んだ経緯から、ドラフト時には「小宮山二世」とも呼ばれた。スピード豊かな好投手で、長身から角度もある。また140km前後のスピードで迫るカット気味のスライダーはかなりの威力。球種も豊富で、力で押すというよりはバランス良く攻めるタイプ。ただ惜しむらくは、全体的に制球が上ずり気味。
即戦力が期待されたが、1年目はわずか2試合の登板。翌年もほとんど二軍暮らしで完全に期待を裏切る形となっていた。04年ようやく浮上の兆しを見せて5勝、これで翌年は開幕ローテーション入りしたが、前半だけで6勝も防御率は5点台後半。後半は二軍に逆戻りと期待に応えられず。06年も再び開幕から先発機会があったが、今度は6月まで持たず。チームが快進撃で沸く中、後半は名前さえ聞かれなくなってしまった。
2年続けての失態ではっきり伸び悩んでいたが、30歳となった昨年遅ればせながら台頭を見せた。開幕こそ二軍スタートだったが、4月下旬に昇格するとそこからリリーフで好投。特に5月は3勝を稼ぎ、入団後初めてシーズン通しての戦力となった。すべてリリーフ登板で自己最多の7勝をマーク。接戦をしぶとくものにしてきた昨年のチームにとって欠かすことのできない存在に。
年齢的に昨年もダメなら…というところだったが見事に意地を見せた。これまでは悪い時はどうしようもないというタイプだったが、そういう面もほとんど見せなかった。3点台の防御率は初めてで、オールスターまでは2点台前半。せっかく覚醒しただけに、肘の手術で今季ほぼ絶望は残念。

28 金澤 健人

球威リリーフ、力投型

右投右打
磯原高〜NTT関東 阪神99ドラフト2位〜06、日本ハム07〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 阪神 - - - - - - - - - - - - - -
06 阪神 25 0 3 1 0 26 1/3 34 3 21 6 2 0 14 4.79
07 日本ハム 10 0 1 1 0 22 1/3 27 6 9 12 3 2 21 8.46
通算 9年 156 0 10 8 1 229 1/3 238 29 174 71 19 12 112 4.40

シュート・スライダーによる左右の揺さぶりと球威を身上とする投手。99年、所属する社会人チームの統合により規定より一年早くプロ入り。規定通りなら翌年の争奪戦も噂された素材だった。
当初から即戦力ではなく数年後に期待という評価で、その言葉どおり1年目は二軍暮らし。2年目に初めて一軍のマウンドに立ったが、防御率6点台と散々。しかし02年からようやく常時一軍の投手に成長してきた。
メインはリリーフでも、先発をこなせる利便性があり、非常に使いやすい投手。圧倒的に抑えるわけではないが、まあそれなりの安定感は持っている。セットアップとしては少々不足。
02年は50試合に登板しプロ入り初を含む5勝。03年も主にリードされている場面だが順調に登板機会を貰い、成績もかなり向上。特に4点台だった防御率を2点台に向上させた。ただ04年は成長が止まったような印象で、すべての面で停滞風味。結果だけ見ればまあまあだが、もう一つ信頼されるに至っていない。力でねじ伏せにいく力投型で、ちょっとポカも多く、つまった点差では怖さの残る投手。
05年は肘の手術で一軍登板なし。06年復帰し内容は物足りないながらもまずまずの登板機会を得た。昨年は開幕直前に日本ハムへ移籍。序盤はまずまずの投球で先発登板も。ただその辺りから大きく調子を崩し、先発で敗れた5月中旬から二軍暮らし。終盤再昇格したが、リリーフ3試合すべてに失点という寂しい内容で終わった。通年の8点台の防御率は自己ワースト。
どうも06年から右打者に打ち込まれる傾向が見え、球威に大きな不安がある。もともとの決め手不足に加えてこれはちょっと命取りになりかねない。10試合で6被弾というのも問題が多く、慎重さを身につけないと厳しいかもしれない。

29 八木 智哉

即戦力左腕、エース候補型

左投左打 新人王(06)
日本航空高〜創価大 日本ハム06希望枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 日本ハム 26 5 12 8 0 170 2/3 134 12 108 51 3 3 47 2.48
07 日本ハム 15 0 4 6 0 85 1/3 99 12 36 20 4 1 43 4.54
通算 2年 41 5 16 14 0 256 233 24 144 71 7 4 90 3.16

1年目の06年12勝を挙げてチームの優勝に貢献、見事に新人王に輝いた先発左腕。右のダルビッシュとともにチームのエース格として活躍。
希望枠入団、即戦力の期待通り開幕ローテーション入り。初登板で先発勝利と幸先の良いスタートを切った。何より八木の名前を高めたのは4月中旬のソフトバンク戦。斉藤和と真向から投げ合って10回を無安打に抑える快投。自身に勝ちは付かなかったものの、後続の投手も抑えて「ノーヒットノーランリレー」と話題になった。これで波に乗り、4月末から先発5連勝をマーク。この時点ではオリックス平野佳と並走といった感じだったが、平野が徐々に調子を落としていったのとは対照的に最後まで好調を維持。左のエースとして12勝の堂々たる成績を残し、結果的に新人王は独走状態となった。防御率もリーグ3位となり、即戦力の期待以上の大きな戦力となった。
テイクバックの際にグラブを顔の前に掲げる独特のフォーム。変則投法だが持ち味は強気な攻め。かなり大胆にテンポ良く投げ込む投手で、小気味良さが大きな魅力。ずば抜けて速いわけではないが、力強さを感じさせる。
最高のスタートを切ったが、昨年は一転して不調。完全にジンクスにはまってしまった。開幕当初こそ3勝と悪くない滑り出しだったが、5月以降全く勝てなくなり、何度か二軍落ちも。後半復帰後も3連敗を喫するなど精彩を欠き、最後の登板でようやく5ヶ月ぶりに勝利。二桁勝利から一気に4勝止まりと大誤算の一年となった。
前年あれだけカモにしたソフトバンクに4戦3敗5点台と散々。研究された結果でもあろうが、アジアシリーズで肩を痛めた影響も大きかったようだ。奪三振率が大幅減で生命線の切れも欠けていた。躓いてしまったが、左のエース格として期待される投手、今季は立ち直ってもらいたいところ。ちょっと故障が尾を引いているようだが…。

30 坂元 弥太郎

伸び悩み、ドクターK型

右投右打
浦和学院高 ヤクルト01ドラフト4位〜07、日本ハム08〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ヤクルト 5 0 1 2 0 10 14 2 7 3 1 1 10 9.00
06 ヤクルト 30 0 0 0 0 34 1/3 33 3 35 14 1 6 19 4.98
07 ヤクルト 2 0 0 0 0 1 2 1 2 2 0 0 1 9.00
通算 7年 132 1 12 14 0 256 262 39 230 88 11 17 134 4.71

高校時代、甲子園で1試合19奪三振を記録した投手。高卒ながら完成度が高く、2年目の02年途中からローテーションに定着。若さに似合わぬ安定感の高さを見せた。
高校時代のドクターKぶりはプロでも変わらず。球速は平凡ながら、鋭いスライダーを武器に100奪三振を記録。好投しながら援護が得られず、なかなか勝ち星が伸びなかったが、内容は10勝してもおかしくないものだった。
それだけに期待された03年だったが、開幕から不調。前年とは逆に4勝1敗と勝ち越したが、内容はボロボロ。被安打は急激に増え、すぐに先発からはずされたがリリーフでも立ち直れなかった。半分の投球イニングで被本塁打が同じというのも問題。
力押しのタイプではないので安定してくると思ったが。少々パターンを見切られてしまったかもしれない。04年は多少持ち直し、特に後半はなかなかの安定感を見せた。しかし期待された05年は内容悪く二軍落ち。夏場には故障してしまい、一軍には戻れずに終わった。06年は主にリリーフで登板し多少持ち直しの気配も見せたが、先発登板では2回持たず8失点KO、防御率も一気に悪化させてしまった。
どうにも伸び悩みを打破できずにいる。昨年はシーズン通してほぼ二軍暮らし。ファームでは18セーブを稼ぎリーグのセーブ王となったが、2度の一軍登板は連続四球、いきなり被弾とさっぱりの内容。手薄な投手陣で食い込む余地は大いにあったはずなのだが…。大型トレードで今季は日本ハムへ。かつての活躍の印象も薄れつつあり、環境が変わる今季は大きな勝負どころ。

34 吉川 光夫

荒れ球左腕、先発型

左投左打
広陵高 日本ハム07ドラフト(高)1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
07 日本ハム 19 1 4 3 0 93 1/3 83 6 52 46 5 6 38 3.66
通算 1年

高卒1年目で先発入り、4勝を挙げた左腕。先発不足に悩むチームを救う働きを見せた。
甲子園には無縁だったが、ドラフト時には高校生左腕bPの高評価。高校生ドラフト1巡指名でプロ入りとなった。まずは体作りと思っていたが、5月に昇格で予想以上に早いデビュー。さらに初先発で6回1失点の好投を見せ、3度目の先発でプロ初勝利。八木・金村を欠いた先発陣に一気に割って入った。7月には完封勝利も記録し、シーズン4勝と1年目としては充分な活躍。新たな若手の有望株に。
スピードも最速140km台中盤から後半となかなかのものだが、それ以上にカーブの切れが際立つ。どちらかといえば打たせて取るタイプで、思った以上に実戦的な投球を見せた。
ちょっとというかだいぶ四球は多めで、前半はこれが荒れ球効果をもたらしていたが、夏場からは捉まる場面も増えた。オールスター以降の防御率は4点台後半、これは疲労とともに他球団の対策もあったと思われる。終盤には打球直撃で降板というアクシデントも。課題は多く残すが、1年目からこの結果は立派なもの。チーム事情からも充分な戦力となった。貴重な左腕先発候補として期待大。

36 MICHEAL (マイケル中村)

異色の右腕、魔球リリーフ型

右投右打 最多セーブ(06)
ウェズレイ・カレッジ高(豪)〜サウス・アラバマ大 日本ハム05ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム 32 0 3 0 1 46 2/3 32 2 47 8 2 1 12 2.31
06 日本ハム 64 0 5 1 39 65 2/3 55 5 67 20 4 2 16 2.19
07 日本ハム 56 0 1 1 34 58 1/3 42 4 49 14 4 2 14 2.16
通算 3年 152 0 9 2 74 170 2/3 129 11 163 42 10 5 42 2.21

日本生まれのオーストラリア育ち、日豪の国籍を持ち、メジャーでの登板経験もある異色尽くめの投手。隠し玉的存在として、04年のドラフト指名で日本ハム入り。
サイドスローでややアーム式に腕を使う投手で、球威もあるが最大の特徴は大きな変化を見せる独特のカーブ。握りも独特で、すっぽ抜けのような軌道から大きく曲がり落ちる。腕の振りとあいまって、右打者にはかなり恐怖感を抱かせる球筋。
開幕一軍を果たすも初戦に打ち込まれ二軍落ち。しかしすぐに再昇格し、徐々にその力を発揮し始めた。特に5月後半からは抜群の安定感を見せ、15試合、22回連続無失点の快投。腰痛のため離脱、後半はほとんど棒に振ってしまったが、1年目からリリーフの軸に浮上した。
そして2年目以降はクローザーに定着。06年は7月に一時乱れるも、開幕から着実に数字を積み上げ強力リリーフ陣の締めとして大活躍。リーグ最多記録となるシーズン39セーブで見事タイトルに輝いた。日本シリーズでも勝ちゲームすべてに登板して3セーブの活躍。チームの躍進に大きな貢献を果たした。
初見の右打者がほとんど腰を引いてしまう魔球は絶大な威力。昨年も守護神として34セーブ。不動の存在として連覇に貢献した。荒れ球に近い制球のため時に投球が苦しくなるシーンもあるが、そのことも魔球の球筋を余計に怖いものにしている。力で押し切れるだけの球威もあり、順調なら今季も活躍確実。

38 武田 勝

技巧派左腕、両刀型

左投左打
関東一高〜立正大〜シダックス 日本ハム06ドラフト(大・社)4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 日本ハム 29 0 5 2 1 84 68 5 54 15 3 1 19 2.04
07 日本ハム 35 1 9 4 0 149 113 18 101 17 6 0 42 2.54
通算 2年 64 1 14 6 1 233 181 23 155 32 9 1 61 2.36

先発にリリーフに活躍を見せる左腕。社会人からプロ入りし、即戦力として優勝への大きな戦力となった。
28歳でプロ入りの遅咲き。パッと見凄みのあるタイプではないが、変則気味のフォームから丁寧にコーナーを突く投球が持ち味。巧さを感じさせる投手で、スライダーやシュートを駆使して淡々と抑えていく。
1年目は貴重なリリーフ左腕として開幕一軍入りし、安定した投球を披露。6月以降は先発でも投げるようになり、途中指骨折で離脱を挟んだものの安定感の高い投球を見せた。チームの苦しいところを補う活躍。
2年目の昨年はさらに飛躍。シーズン当初はリリーフだったが、先発不足を補うため5月末から先発に。そこから圧倒的な安定感を見せ、後半は完全にローテーションの中心に収まった。一時は防御率タイトルが視界に入る活躍で、グリンと並びチームでは2番目となる9勝をマーク。先発として強い印象を残したが、リリーフ17登板はチームの左腕で最多。どちらでも落ち着いた投球が光った。
さすがに疲れたのか8月以降は防御率3点台後半と調子を落とし、その状態のままポストシーズンではいいところなくボロボロだった。しかしシーズン中決して順調ではなかった投手陣を二つの役割で支えた貢献度は非常に大きい。体調次第だが基本的には大崩れしない投手で、自分の持ち味を心得ている。今季はどちらでいくか、いずれにしても欠かせない存在。

42 ブライアン・スウィーニー

中堅外国人、平凡型

右投右打
日本ハム07〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
07 日本ハム 21 0 6 8 0 109 1/3 109 11 56 36 2 6 45 3.70
通算 1年

日本ハムの外国人投手。マイナーでのキャリアが主の中堅選手で、やや数が不足がちの先発要員を期待されての入団。
開幕当初はローテーションに入り、連敗の後1勝。しかしその後3連敗、連続KOを喫し、5月に二軍落ち。6月末に再登録されたが、あくまで谷間の先発要員といった扱いだった。戦力として微妙な印象だったが、後半は起用数増加。金村・八木が一軍を離れる状況で決定的な先発不足に陥り、再びチャンスが廻ってきた。また自身も内容向上。8月以降で4勝を挙げ、防御率も1点近く良化。最終的には6勝とまずまずの結果を残した。
取り立てて特徴のない投手で、球速も変化球も平凡といった印象。触れ込みほど制球がいいわけではなく、まとまっているが少し物足りないという印象。後半も大きな変化があったわけでもなかったが、序盤のような炎上がなくなった。
苦しい立場だったが巻き返して今季も残留。正直大勝ちは期待しづらいが、大きな瑕疵もないタイプで利便性は高そう。先発の数は足りていないだけに重要な存在か。

59 金森 敬之

若手右腕、リリーフ台頭型

右投右打
東海大菅生高 日本ハム04ドラフト6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム - - - - - - - - - - - - - -
06 日本ハム - - - - - - - - - - - - - -
07 日本ハム 15 0 4 1 0 23 20 0 9 3 0 0 6 2.35
通算 4年

昨年一軍デビュー、リリーフ陣に割り込んできた若手投手。4勝を挙げ、一軍定着に大きく前進。
ドラフト下位で高校からプロ入り、1年目に故障を経験するなど順調ではなかったが、着実に力をつけてきた。昨年5月に一軍昇格すると、初登板のヤクルト戦でプロ初勝利をマーク。その後7月に二軍落ちするも、終盤再昇格後は9試合で3勝、一気に一軍リリーフ陣に食い込む活躍を見せた。
力強い速球を軸にする本格派で、一番の魅力は度胸の良さ。実際昨年のマウンド姿を見ても、これが実質1年目とは思えないような風格を感じさせた。二軍では昨年チームトップの12セーブを記録し、一気に卒業の気配。今季は開幕から一軍定着で完全ブレイクが期待される存在。

60 伊藤 剛

速球派右腕、球威型

右投右打
日大明誠高〜NTT関東 日本ハム99ドラフト6位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 日本ハム - - - - - - - - - - - - - -
06 日本ハム 5 0 0 1 0 6 2 0 4 2 0 0 2 3.00
07 日本ハム 11 0 0 0 0 15 20 3 8 3 2 2 11 6.60
通算 9年 68 1 4 7 7 133 2/3 156 20 66 55 3 8 70 4.71

シュート気味の140km台中盤の速球で押し込む投手。マウンド上で割合に大きく見える投手で、球威はかなりのレベル。
ドラフト下位入団だが、球威の良さは早くから注目され、リリーフに期待された。1年目はそこそこだったものの、2年目は通用せず。以降3年は低迷が続き、03年は被打率5割超という滅多打ち。
年齢的にもこれ以上の向上は難しいかと思われたが、しかし04年、建山不調の穴を埋めストッパーに。制球力に格段の進歩を見せ、遅れてきた豪腕として急台頭を見せた。だが好事魔多し。あろうことか自身も故障を負ってしまい、せっかく掴みかけた大きなチャンスをみすみす逃してしまう不運。
チャンスが一転、翌年まで影響する故障でピンチとなってしまったが、06年復活。1位争いが白熱する終盤に一軍昇格。いきなり僅少リードの厳しいリリーフを任され、わずかな数だが重要な登板をこなした。存在感を見せたかに思えたが、しかし昨年はまた不振。出足から不安定で、失点がかさみ5月に二軍落ち。以降は昇格なくシーズンを終えてしまった。
力はあると思えるのだが、どうしても一軍半の状態から抜け出せない。もう30歳を越えており、また微妙な立場になってしまった。今季辺りは正念場となりそう。