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アーロン・ガイエル

パワーヒッター、急上昇型

右投左打
ヤクルト07〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
07 ヤクルト 142 497 122 18 0 35 245 79 2 0 3 88 23 147 .245
通算 1年

退団したラロッカに替わるヤクルトの新外国人。メジャーでは03年に15ホーマーを放った外野手。
ラミレス、リグスとともに新たな外国人トリオを期待され中軸に座ったが、当初はかなりの低打率。開幕一ヶ月で2割そこそこの打率にわずか2ホーマーと低調なスタートとなった。これはだいぶ苦しいかと思わせたが、5月に3割近い打率で8ホーマーと急上昇。辛抱して起用し続けた甲斐があった。その後は打率は高くはないもののチームトップの本塁打を放ち、4番の座に定着するようになった。
シーズン当初は低打率とかけ離れた高出塁率で知られることに。通常外国人選手は積極的に振ってくる傾向が強いが、なぜかガイエルはほとんどスイングせず、その副産物としてよく四球を拾っていた(死球も多い)。そのため一時1番で起用されていたことも。メジャーで特に四球が多いということはなく、これが戸惑っていたためか球筋を見極めていたためかは不明。
守備は肩はあるもののそれ以外に難有り、そして三振多いがツボにはまればスタンドインと、実に古典的な助っ人というタイプ。打率は結局シーズン通して.250前後と低いままだったが、オールスター以降17ホーマーを放ち、チームトップ、リーグ2位タイの35本塁打。ついでに死球はシーズン最多記録にあと1という多さだった。この四死球の多さで、リーグ32位の打率ながら出塁率はリーグ4位。
3番のラミレスが走者を掃除していたこともあって打点は少なく、9月以降で11本塁打放ちながら打点は15だけだった。4番としては粗すぎて頼りない感もあるが、一発の魅力は非常に大きい。2年目は研究されて落ち込んでしまうか、それともさらに上昇するか注目。

貝塚 政秀

巧打者タイプ、隔年型

右投左打
長崎日大高〜三菱重工長崎 西武00ドラフト5位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 西武 70 150 39 9 0 2 54 14 2 0 0 18 0 33 .260
06 西武 13 20 3 0 0 0 3 3 0 0 0 1 0 6 .150
07 西武 19 33 5 0 0 0 5 1 0 1 0 2 0 8 .152
通算 8年 333 800 214 46 2 17 315 117 13 4 5 63 2 175 .268

04年急成長を見せた左の巧打者。コースに逆らわず左右に打ち分ける打撃技術が持ち味で、勝負強さも併せ持つ。
プロ入りから05年までは完全な隔年型で、1年目はルーキーながら70試合に出場、ところが2年目はわずか8試合。発奮した3年目は「日替わり3番打者」の一人として一軍定着し打棒を発揮したが、03年は大低迷でプロ入り初のノーヒットと出入りが激しい。一度掴みかけた信頼を手放した03年だったが、04年は開幕から打撃好調。春先からハイアベレージですっかりレギュラーに定着。これまで見られなかったパンチ力も発揮し、中軸もこなす大躍進となった。
もともとは捕手だったが、入団当初からどちらかといえば打撃上位の選手で、起用ももっぱら代打が主だった。04年もスタートは代打だったが、それで収まらない活躍ぶりで、一気の飛躍。一塁かDHをこなし、故障したカブレラの穴を感じさせなかった。
だが05年は出足で躓き、せっかく手にした地位からまた後退してしまった。それでもそこそこの数字は残したが、06年は一気の大不振。わずか3安打でシーズンの半分以上を二軍で過ごし、隔年ペースも崩れてしまった。昨年も低迷から立ち直れず、2年続けての1割台。わずかな出場数で存在感も希薄に。
守備はかなり下手な部類で、一塁でも捕球が心もとない。脚力はそこそこあるが、打てないとちょっと魅力が薄い。ライバルの多い左打者に加えて年齢も若くはなく、このままだとジリ貧に終わる危険性大。今季は正念場。

片岡 易之

実戦派、バランス型

右投右打 盗塁王(07)
宇都宮学園高〜東京ガス 西武05ドラフト3巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 西武 81 194 51 10 0 4 73 16 6 14 1 9 1 21 .262
06 西武 115 404 118 21 4 4 159 44 28 33 3 24 4 42 .292
07 西武 116 422 108 19 2 3 140 34 38 35 6 17 6 51 .256
通算 3年 312 1020 277 50 6 11 372 94 72 82 10 50 11 114 .272

走攻守にバランスの取れた西武のセカンド。1年目から準レギュラー級の働きを見せ、06年さらなる飛躍でレギュラー定着。強烈に目を引く選手ではないが、安定した能力の持ち主。
1年目開幕一軍入りも、当初はすぐに二軍落ち。しかし4月の末に昇格すると、以降はほぼ完全に一軍定着を果たした。主にセカンド、中島離脱中は代役ショートを務め、上々のプロデビューに。守備に難がある選手が多いチームにあって、安定した守備力で異彩を放つ。俊足に加えて小技もできる実戦向きのタイプ。
2年目の06年はさらに向上。追い込まれてもしぶとい打撃で2番スタメンにほぼ定着。高木・石井義らライバルを退けレギュラーの座を掴み取った。中島離脱の夏場はショートもこなし、打率も大きく向上。オフには中島サード、片岡ショートのプランも浮上するなど、内野陣のなくてはならない存在に定着。
とにかく破綻が少ない安定感が最大の長所で、打線のつなぎ役。昨年もほぼ不動の2番セカンドとして働いた。打撃のほうは全体的に低調だったものの、8月に大当たり。この月に12盗塁を稼ぎ、初の盗塁王に輝いた。
若干体力面に不安を残すも、やや大味な選手の多い中で貴重な存在。今季25歳とまだ若く、今後の活躍も大いに期待される。目指すべきは職人タイプの巧い選手。

葛城 育郎

荒削り、低迷脱出型

左投左打
倉敷商高〜立命大 オリックス00ドラフト2位〜03、阪神04〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 阪神 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000
06 阪神 - - - - - - - - - - - - - - -
07 阪神 89 160 40 6 1 2 54 14 0 3 0 13 2 31 .250
通算 8年 497 1200 297 60 6 31 462 126 5 15 7 113 13 309 .248

イチローが抜けて小粒揃いになったオリックス打線で大いに期待された選手。同じ左打者、外野手ということで、ポストイチローを期待された。
入団1年目はプロの壁に苦しんだが、2年目の01年、ポッカリ空いたライトのポジションに期待をこめて大抜擢。この年ほぼフル出場を果たし、実質1年目で打率.268、ホームラン14本と上々の数字を残した。後半は5番も務め、いよいよチームの主軸にと期待も膨らんだ。
しかし翌年は期待を大きく裏切る大不振。中軸を打つどころかシーズン中何度もファーム落ちし、せっかく勝ち取った信頼を全部水に流してしまった。捲土重来を期した03年も、開幕直後こそ良かったものの徐々に後退。結果的には前年ほどではないものの芳しくない成績に終わり、シーズンオフに阪神へトレード。
基本タイプは中距離打者だろうが、二桁ホームランを記録したようにパンチ力もある。しかし確実性が低く、粗い部分が強い。5番とはいかずとも7番くらいはこなせる潜在能力はあるのだが、以前からの弱点をなかなか解消できない。
移籍後は代打として積極的に起用されたが、結果はいまいちでさらに打率を下げてしまった。完全に不振のサイクルに入ってしまい、05年はわずか1打席、06年はついに一軍出場なく終わった。非常に危ない状況だったが、昨年久々に巻き返し。実質3年ぶりに一軍復帰を果たし、特に夏場以降は出場数大幅上昇。準レギュラー的ポジションに再浮上。
ようやく落ちる一方の状態から脱した。とはいえ成績は平凡であり、多かった代打起用もあまり結果は出なかった。今後の生き残りのためにはもっと上を目指さないと置いていかれる。守備走塁面が弱い分打撃でアピールしたい。もう少し代打で打って欲しいところ。

加藤 健

控え捕手、下積み型

右投右打
新発田農高 巨人99ドラフト3位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 巨人 - - - - - - - - - - - - - - -
06 巨人 19 34 10 0 0 0 10 3 0 2 1 2 1 9 .294
07 巨人 28 21 4 0 0 1 7 7 0 0 2 2 0 4 .190
通算 9年 52 59 14 0 0 1 17 10 0 2 3 4 1 20 .237

二軍生活の長かった捕手。半ば忘れられかけていた存在だったが、06年から一軍出場機会が巡ってくるようになった。
入団当時はなかなか評判の高かった選手で、ドラフト指名も上原、二岡に次ぐ順位。阿部入団前のことであり、将来の正捕手という期待も高かった。2年目の00年に一軍初出場。しかし一軍の壁は厚く、阿部が定着して以降は02年に2試合出たきりでその後3年間二軍暮らし。年齢的にもここ1〜2年で浮上できなければ危ない立場だった。
しかし06年、実に4年ぶりに一軍昇格、プロ初安打などを記録し久々に存在をアピール。実績のある村田や實松をかわして二番手捕手に一気にステップアップしてきた。昨年も阿部のリザーブ役として開幕一軍入りを果たし、わずかながら出場数も増えた。
阿部の存在が大きすぎるため出番も少ないし目立たないが、万が一に備えるリザーブとして徐々に地位を固めつつある。今季は五輪で阿部が不在になる可能性が高く、さらにチャンス拡大。大いにアピールしていきたい。

金子 誠

巧守備、淡白型

右投右打 新人王(96)、Gグラブ(98,99)、ベストナイン(99)
常総学院高 日本ハム94ドラフト3位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 日本ハム 79 208 50 9 1 4 73 24 2 8 1 13 0 33 .240
06 日本ハム 126 393 100 26 3 6 150 40 7 15 4 24 3 63 .254
07 日本ハム 132 419 102 15 4 4 137 53 9 20 0 27 4 78 .243
通算 14年 1437 4731 1221 197 26 60 1650 446 104 209 26 346 36 735 .258

堅実な守備を売りとする大型内野手。高卒3年目にしてレギュラーを奪取、以来チームの中心選手として君臨している天才型の選手。
足も速く、96年から3年連続二桁盗塁。一時はトップバッターとして大いに期待されたが、ただ打撃面で大きな体をもてあましている印象があり、常に2割6,7分の打率はチャンスメーカーとしては物足りない。非常に淡白な選手で、初球は滅多に手を出さない「待ち」の姿勢も見ようによっては歯がゆく映る。ちょっときれいに打とうとしすぎる面があり、そのためしぶとさをあまり感じない。不動のレギュラーでも上位を任せるには不足で、ほぼ下位打線に定着してしまっている。
01年フル出場を果たしながら、翌年は途中離脱とフィジカル面で若干不安あり。当初は二塁だったが今はショートに定着。売り物の守りは非常に堅実な反面、妙に気の抜けたプレーを見せることもあって、打撃だけでなくそういう面でも淡白さを感じてしまう。淡々と仕事をこなすがどこかもう一つ物足りないというタイプ。
05年はアルモンテ起用に自身の打撃不振も重なってレギュラー失陥。9年続いた100試合以上出場も止まってしまった。冴えないシーズンとなったが、ここ2年はレギュラー復権。相変わらず打率は低くほぼ9番定住だが、守備力で優勝に大いに貢献を果たした。また昨年はチーム3位の打点を記録。目立たないながらも下位打線にあって捉えどころのない存在感を見せた。一時のどん底からは完全に脱出。
もう10年以上レギュラーを張っているが、まだ32歳と働き盛り。職人型とするには若干抵抗を感じるが、小技もこなす万能タイプで意外性もあり。個人的にはもう少し上も目指せると思うのだが。

金子 洋平

フルスイング、スラッガー候補型

右投右打
国士舘高〜青学大〜ホンダ 日本ハム07ドラフト(大・社)6巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
07 日本ハム 33 62 8 2 0 3 19 10 1 1 0 2 0 23 .129
通算 1年

中村紀洋(中)そっくりの豪快な打撃フォームが特徴の昨年のルーキー。オープン戦で脚光を浴び、開幕一軍入りを果たした。
とにかくそのフォームは構えからフォローまでコピーといっていいほどに中村そっくり。指名順位は低かったものの、開幕前に評価うなぎのぼり。打撃の弱ったチームにとって貴重なスラッガー候補として注目された。そのまま一軍に残り、5番スタメンに起用されたことも。
だがやはりプロはそう甘くはなく、開幕以降はさっぱり。4月末までに2ホーマーを放つも打率はずっと1割台。5月以降は全く打てなくなり、ほとんど二軍にいることとなった。終盤9月に再昇格して久々の一発も、やはり打率は低いままで終了。結局1年目は粗いままに終わってしまった。
二軍では14ホーマーでイースタンの本塁打王に。このパワーは大きな魅力だがどこまで精度を上げられるかが課題。一軍レベルでは軽くあしらわれてしまったという印象が強い。一軍に欠けているスラッガータイプとして期待は大きいが、2年目とはいえ年齢的には今季結果が求められそう。持ち味を殺さずに対応できるか。

金本 知憲

主砲、鉄人型

右投左打 ベストナイン(95,00,01,04〜06)、打点王(04)、MVP(05)
広陵高〜東北福祉大 広島92ドラフト4位〜02、阪神03〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 阪神 146 559 183 35 3 40 344 125 3 0 2 98 3 86 .327
06 阪神 146 545 165 24 4 26 275 98 2 0 5 79 5 98 .303
07 阪神 144 533 141 17 3 31 257 95 1 0 7 81 3 113 .265
通算 16年 1898 6805 1987 331 33 394 3566 1216 152 4 54 1091 61 1309 .292

前人未到の世界記録1186試合連続フルイニング出場を継続中の鉄人選手。連続試合出場もプロ野球史上2位の1331に伸ばし、39歳の大ベテランながら阪神の主砲・精神的支柱。
東北福祉大から同時に5人(他に斎藤隆・浜名ら)がプロ入りした中で、彼が最も成功した。入団当時はそれほど名の通った選手ではなかったが、3年目から素質開花。やや大振りとも言える無骨なフォームながら、一発長打の魅力で広島の外野陣に定着。以降主力となり、江藤や前田と中軸を形成した大砲。
当初は粗っぽい印象だったが、5年目の96年には3割をマーク。以降常に2割8分から3割をマークする安定感を見せ、江藤が去って以降は4番の重責を果たした。主力に故障の目立つ広島では数少ない例外で、マークも当然きつくなる中、00年は3割・30本・30盗塁までもマーク。俊足を兼ね備えたスラッガーとして不動の存在となった。連続試合出場は98年から、フルイニング出場は99年からスタート。
本人は残留意思もあったようだが、02年オフFAで阪神へ移籍。広い甲子園に移り、さすがにホームラン数は激減したが、安定した打力で優勝のキーマンの一人となった。日本シリーズでも4ホームランを放ち敢闘賞獲得。これほどチーム成績に寄与したFA例は初めてかもしれない。
さすがにディフェンス面では衰えも見えるが、打撃は陰るどころかますます向上。04年は34ホーマーに初めての100打点突破で初の打撃タイトル獲得。05年はさらに量産し、チームではバース以来という自身初の40ホーマー。打撃三部門すべてで自己ベストを更新という凄まじさで、文句なしのMVP選出。不動の4番として強力にチームを牽引した。
さすがにここ2年はそこまでのインパクトではなくなっているが、本塁打・打点は依然としてチームトップ。最大の得点源として4番に君臨し続けている。まさに“鉄人”というべきで、通算四球は史上9位にランクイン。
ただ昨年の打率は98年以来の低さで、移籍以降では最も悪かった。三振は自己ワーストで、少し衰えを感じさせたのも事実。守備力はもうだいぶ落ちて、守備固めを送れないことから「出続けることの弊害」も囁かれるようになりつつある。今季再び底力を見せるか、それとも下降曲線を描くのか注目。とりあえずあと13本に迫った2000本安打は達成確実。

狩野 恵輔

正捕手候補、急成長型

右投右打
前橋工高 阪神01ドラフト3位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 阪神 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 .000
06 阪神 1 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 .000
07 阪神 54 95 26 5 1 3 42 11 0 1 0 2 1 21 .274
通算 7年 59 102 26 5 1 3 42 11 0 1 0 2 1 24 .255

7年目の昨年序盤の活躍で一気に存在感を高めた若手捕手。ポスト矢野の第一候補として急上昇してきた。
もともと入団時から期待の大きかった選手だが、しばらくは雌伏期間。最初の3年は完全に二軍で過ごし、一軍初出場後もしばらくは二軍暮らしが続いていた。しかし06年打撃開眼し、ウエスタンの首位打者獲得。この勢いで昨年は開幕一軍入りし、代打で起用された巨人戦でプロ初安打となるサヨナラタイムリー。先発起用されたその翌日猛打賞にプロ初ホーマー、その翌日にも一発を放ち派手に名前を売ることに成功した。矢野が不振だったり故障したこともあり、5月には先発機会も多く与えられた。
これまでポスト矢野は浅井がややリードしていた印象だったが、浅井が守備面で大きく信用を落とすと同時の活躍で完全に立場は逆転した。出場機会が増えるにつれ勢いは落ちたが、矢野にしろ野口にしろ大ベテランであり、世代交代は目前。ここで大きくアピールできたのは実にタイムリー。今季はさらに出番を増やして正捕手奪取に迫りたい。

アレックス・カブレラ

大砲、腕力型

右投右打 MVP(02)、本塁打王(02)、最高出塁率(02)、ベストナイン(02,03,07)、打点王(06)
西武01〜07、オリックス08〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 西武 127 444 133 28 0 36 269 92 1 0 2 71 11 117 .300
06 西武 126 466 147 21 1 31 263 100 0 0 3 68 3 115 .315
07 西武 119 441 130 15 0 27 226 81 0 0 1 53 6 109 .295
通算 7年 827 3019 924 148 2 273 1894 686 11 0 14 478 45 785 .306

怪物的腕力の大砲助っ人。古典的な表現だが、まさに丸太のような腕で軽々と打球はフェンスオーバー。一時の「貧打・西武」というイメージを完全に払拭させた主砲。
パワーはまさに桁外れで、ドームの天井に何度もぶつけたように、日本球界の規格に収まらない怪力。1年目開幕からとんでもないハイペースで打ちまくり、リーグのホームラン王争いを過熱させた。そして圧巻は2年目の02年。前年ボール球を追い回して調子を崩したことを反省し、契約更改時に「四球」のオプションを自ら申し出た。そのおかげか無茶振りが影を潜め、じっくりと打つべきボールを待てるようになった。こうなればまさに手がつけられず、当れば場外級というパワーをいかんなく発揮。シーズン日本タイ記録の55ホーマーを放ち、打率・打点ともにリーグ2位。一時は「三冠王」も視界に入る活躍で、チームを優勝に導いた。当然のごとくMVPも獲得。
基本的には粗い打者で、ときおりボール球を追い掛け回して調子を崩してしまう。しかしパワーばかりではなく、ツボに入れば確実にしとめるミート力もかなりのレベル。インハイの速球が打ち取るポイントだが、間違ってベルト付近に入ればもっていかれてしまうため、攻めきれないとやられる。低めや外のボール球でもリーチで届いてしまう場合があり、相手投手にしてみればヒットならば儲けものというレベル。打ち取るには極端なボールを投げる覚悟が必要。
03,04年と続けて開幕に出遅れながら、復帰するやすぐにハイペースでホームランを量産。だがその驚異的なパワーもここ数年陰りを見せ始めている。05年以降ホームランペースが確実に落ち始め、かつては10〜12打席に1本だった割合が、05年は14.6打席にペースダウン。06年は7月ノーアーチの不振もあって、17.3打席とさらに落ちてしまった。3年ぶりの100打点で初の打点王、2年連続4度目の3割と主砲の役目は充分に果たしたが、破壊的な存在感ではなくなりつつある。
昨年も不動の4番としてチームの二冠王。しかしパワーダウンは顕著で、30ホーマーに届かなかった。長打率も06年をさらに下回り自己ワースト更新。相変わらず鋭い打球を飛ばし、スラッガーとして立派な成績ではあるのだが、以前が凄すぎただけに印象が弱かった。
すでに三十代後半の年齢で、成績は緩やかに下り坂。高年俸に見合わないと判断したか西武は契約を更新せず、オフに自由契約となった。しかし低下中とはいえ依然その打力は高いレベルにあり、まだまだ主砲を張れる存在。今季はオリックスへ移籍。一塁守備は見た目に反して下手ではないのだが、緩慢な動きを見せることが多くそれがより増えてきた感もある。

亀井 義行

伸び悩み、中距離型

右投左打
上宮太子高〜中大 巨人05ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 巨人 20 42 6 2 0 0 8 1 0 1 0 1 1 15 .143
06 巨人 65 141 29 12 1 3 52 18 1 1 3 5 1 38 .206
07 巨人 20 19 3 1 0 1 7 3 1 0 1 3 0 7 .158
通算 3年 105 202 38 15 1 4 67 22 2 2 4 9 2 60 .188

ドラフト順位は下位だったが入団時から評価の高かった外野手。打撃だけでなく俊足強肩も期待を集める存在。
1年目の05年は二軍で.320の高打率を記録し、一軍も経験。06年は更なる成長を期待され、開幕一軍入り。故障者が続出した事情から出場機会を大幅に増やした。
ただ打撃に関しては、まだ一軍では穴も多く、特に左腕はほとんど打てず。チャンスの多かった06年だが打率は低空飛行。後半はさらに落ち込み、終盤は一軍を外れてしまった。昨年は谷が加入、高橋由が復調し出番激減。1年目を下回る打席数で、しかも結果を残せず。大きく停滞の一年となった。
前評判は高かったが、少し物足りない印象が強い。もっと対応力を向上させないと、補強に貪欲なチームだけに浮上は厳しい。期待感がだいぶ落ちてしまったが、なんとしても巻き返したいところ。あまり二軍生活を長引かせたくない。

川ア 宗則

俊足、巧打者型

右投左打 盗塁王(04)、最多安打(04)、ベストナイン(04,06)、Gグラブ(04,06)
鹿児島工高 ダイエー/ソフトバンク00ドラフト4位〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 ソフトバンク 102 399 108 12 3 4 138 36 21 22 3 26 8 52 .271
06 ソフトバンク 115 449 140 21 7 3 184 27 24 27 0 32 5 54 .312
07 ソフトバンク 98 383 126 12 7 4 164 43 23 10 1 29 4 46 .329
通算 8年 618 2404 716 85 39 17 930 211 143 108 9 181 24 310 .298

03年急成長でレギュラーに定着、いまや中心選手の一人となったショートストップ。順調すぎるほどの成長で内野の要ともなっている。
高校時代「薩摩のイチロー」と呼ばれた打撃センスの持ち主。中央では無名だったが入団時から期待は大きかった。高校時代の異名通り、バットコントロールの技術は抜群。タイミングの取り方はやはりイチローを意識しているよう。ずば抜けた足の速さもあり、体のバネは相当ある。
持ち前のセンスで1年目からファームで活躍。02年はウエスタンの首位打者となり、終盤井口の離脱もあって一軍定着。そして03年に大躍進を遂げ、一気に不動のレギュラーに定着した。負傷の小久保に代わってサードに定着し、走攻守に溌剌とした動きを見せた。最後まで3割近い打率をキープし、日本シリーズでも健闘。さらに翌年は本職のショートに移り、村松の抜けた1番に座って松中と並ぶ最多安打に3割達成。また失敗の多かった盗塁も、成功率をグッと上げてタイトル獲得。打撃だけではなく守備面も成長を見せ、当初は甘かったスローイングも徐々に克服。後半にはもうほとんど不安を感じさせなかった。
当初は内角に脆さを見せていたが、04年からはしっかり対応できるようになった。積極的にバントヒットを狙うなど顔に似合わずなかなかしたたかな面も。
05年は故障や不振でちょっと足踏みしたが、WBCにも出場した06年巻き返し。「神の右手」などとも称された生還プレーで肘を痛め出遅れたが、復帰以降は不動の2番定着で3割。大村が調子を落としたこともあって、終盤・プレーオフは1番もこなした。昨年もまた前半故障で一ヶ月以上離脱してしまったが、打撃はさらに安定感を増した。常に3割キープし、一時は規定打席不足での首位打者の可能性も取りざたされた。チームの打線全体がいまいちの中、奮闘が光った。
WBCに続いて五輪予選代表としても活躍し、今や日本を代表するショートともなりつつある。守備範囲も広く、攻守両面でチームを引っ張る存在。不可抗力とはいえ前半離脱が2年続いているのが気がかりだが、今季も安定戦力。

川島 慶三

俊足外野、停滞型

右投右打
佐世保実高〜九国大 日本ハム06ドラフト(大・社)3巡〜07、ヤクルト08〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
06 日本ハム 24 33 6 3 0 0 9 2 2 1 0 2 1 8 .182
07 日本ハム 10 18 4 1 0 0 5 0 1 1 0 0 2 3 .222
通算 2年 34 51 10 4 0 0 14 2 3 2 0 2 3 11 .196

俊足とパンチ力に期待される外野手。昨年はレギュラー候補に挙げられた一人。
もともとのポジションは二塁で、1年目の登録は内野手。172cmと小柄ながら思い切りのいいスイングでパンチ力があり、06年はファームで9本塁打を放った。シーズン中から外野で起用されるようになり、新庄が抜けた昨年はレフト候補に。
ただ期待された2年目だったが出場数は半減。工藤の台頭にすっかり押されてしまった。終盤の先発起用でも結果はいまいちで、印象が薄いまま終わった。
ライバルの工藤も俊足の選手で、昨年は随分と差をつけられてしまった。年明けの大型トレードで今季はヤクルトへ。移籍を期に再台頭を図りたいところ。

川端 慎吾

大型内野手、ショート候補型

右投左打
市和歌山商高 ヤクルト06ドラフト(高)3巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
06 ヤクルト 6 21 4 0 0 0 4 1 0 1 0 1 0 8 .190
07 ヤクルト 9 10 1 1 0 0 2 1 0 2 0 1 0 6 .100
08 ヤクルト 34 49 10 1 0 0 11 5 0 2 0 2 0 12 .204
通算 3年 49 80 15 2 0 0 17 7 0 5 0 4 0 26 .188
成績は7/31現在

将来のショートレギュラーとして期待される若手内野手。入団1年目から一軍に顔を出していたが、3年目の今季大きく出番を増やしてきた。
高校からプロ入り、1年目から二軍でレギュラー起用された辺りに期待の高さがうかがえる。一軍も経験してプロ初安打も記録。昨年は後半故障に泣かされたが、3年目の今季は開幕一軍入り。まだベンチ待機が多いものの、定着の足がかりを掴みつつある。
今季ここまでの起用は先発・代打・守備がほぼ三分。トータルでの打率は低いものの、前半10回の代打で7打数4安打の結果も残している。まだ定着はし切れず、目立つ場面もないが、「ポスト宮本」の期待もかかる選手。その宮本がいない8月は絶好のアピールチャンス。ここで名を売っておきたいところ。

川本 良平

新正捕手候補、俊足型

右投右打
崇徳高〜亜大 ヤクルト05ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四球 死球 三振 打率
05 ヤクルト - - - - - - - - - - - - - - -
06 ヤクルト - - - - - - - - - - - - - - -
07 ヤクルト 51 144 30 3 2 7 58 19 6 3 2 14 3 38 .208
通算 3年

昨年新たに正捕手候補に浮上してきた選手。後半のみの出場で一気に急上昇。
大学からプロ入り、過去2年は一軍出場はなかったが、06年はファームでレギュラー格に。昨年も前半は二軍にいたが、7月上旬に昇格すると初出場が即先発。この試合でプロ初安打となる3ランを放ち、ここからポジション争いに割って入った。8月まではまだ福川のほうがリードしていたが、9月以降は出番急増。打撃では打率は低いものの7ホーマーとパンチ力を発揮し、終盤はほぼスタメン定着。一気に飛躍のシーズンとなった。
捕手としては非常に俊足の選手で、昨年200未満の打席数、低い出塁率で6盗塁を記録。ファームでは12盗塁を稼いだ。ヒットのうち4割が長打で、三塁打も2本。
守備面では課題も多く、まだまだ発展途上。ただ先行していた福川・米野も決め手を欠き、「ポスト古田」はまだ横一線状態。固まっていない段階で台頭してきたのは大きい。これをステップに今季も勢いを持続したい。