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今夜の番組チェック

八木 智哉

即戦力左腕、エース候補型

左投左打 新人王(06)
日本航空高〜創価大 日本ハム06希望枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 日本ハム 26 5 12 8 0 170 2/3 134 12 108 51 3 3 47 2.48
07 日本ハム 15 0 4 6 0 85 1/3 99 12 36 20 4 1 43 4.54
通算 2年 41 5 16 14 0 256 233 24 144 71 7 4 90 3.16

1年目の06年12勝を挙げてチームの優勝に貢献、見事に新人王に輝いた先発左腕。右のダルビッシュとともにチームのエース格として活躍。
希望枠入団、即戦力の期待通り開幕ローテーション入り。初登板で先発勝利と幸先の良いスタートを切った。何より八木の名前を高めたのは4月中旬のソフトバンク戦。斉藤和と真向から投げ合って10回を無安打に抑える快投。自身に勝ちは付かなかったものの、後続の投手も抑えて「ノーヒットノーランリレー」と話題になった。これで波に乗り、4月末から先発5連勝をマーク。この時点ではオリックス平野佳と並走といった感じだったが、平野が徐々に調子を落としていったのとは対照的に最後まで好調を維持。左のエースとして12勝の堂々たる成績を残し、結果的に新人王は独走状態となった。防御率もリーグ3位となり、即戦力の期待以上の大きな戦力となった。
テイクバックの際にグラブを顔の前に掲げる独特のフォーム。変則投法だが持ち味は強気な攻め。かなり大胆にテンポ良く投げ込む投手で、小気味良さが大きな魅力。ずば抜けて速いわけではないが、力強さを感じさせる。
最高のスタートを切ったが、昨年は一転して不調。完全にジンクスにはまってしまった。開幕当初こそ3勝と悪くない滑り出しだったが、5月以降全く勝てなくなり、何度か二軍落ちも。後半復帰後も3連敗を喫するなど精彩を欠き、最後の登板でようやく5ヶ月ぶりに勝利。二桁勝利から一気に4勝止まりと大誤算の一年となった。
前年あれだけカモにしたソフトバンクに4戦3敗5点台と散々。研究された結果でもあろうが、アジアシリーズで肩を痛めた影響も大きかったようだ。奪三振率が大幅減で生命線の切れも欠けていた。躓いてしまったが、左のエース格として期待される投手、今季は立ち直ってもらいたいところ。ちょっと故障が尾を引いているようだが…。

柳瀬 明宏

速球派、リリーフ型

右投右打
如水館高〜龍谷大 ソフトバンク06ドラフト(大・社)6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 ソフトバンク 10 0 0 0 0 13 1/3 5 0 9 10 0 0 1 0.68
07 ソフトバンク 44 0 4 1 2 51 1/3 41 5 47 18 4 1 19 3.33
通算 2年 54 0 4 1 2 64 2/3 46 5 56 28 4 1 20 2.78

1年目シーズンではわずかな登板数だったが、プレーオフでの快投で脚光を浴びたリリーフ右腕。ポストシーズンの秘密兵器と言われ、その通りの働きを見せた。
ドラフトでは下位指名。これは直前に肘の手術をしていたためで、プロ入り後も当初はリハビリ。しかし二軍で実戦登板するようになると首脳陣の評価がにわかに高まり、8月末に一軍昇格。無死満塁の場面を切り抜けるデビューを飾った。8試合連続無失点で終盤はリリーフの一角に加わり、プレーオフの西武戦で2試合続けて勝ち投手に。この活躍でセットアッパー候補に浮上。
力の抜けたフォームから繰り出す140km台中盤の速球とフォークのコンビネーションが武器。かなり手元で伸びる球質で、三振が奪えるのが魅力。制球は粗っぽいタイプで、四球は多いが力で押し切る投手。
この活躍から昨年は藤岡とともにセットアッパーとして期待され、一気に登板数増加。44試合登板で4勝2セーブの結果を残した。すっかりリリーフ陣の一員となったが、ただ投球にムラがありすぎ、重要な場面を任せきるには不安も大きかった。成長も見せたが課題も残したシーズンに。
課題の一つだった四球は大幅に減りはしたが、まだ変化球の精度は低く、困って速球頼みになりがち。力はあるだけに、ここが改善されれば安定感も向上するはず。ともあれ一軍定着はほぼ果たし、今季はさらに上を目指す。

山井 大介

スライダー自信、一進一退型

右投右打
神戸弘陵高〜奈良産大〜河合楽器 中日02ドラフト6巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 中日 27 0 3 5 1 106 2/3 102 14 90 31 5 3 49 4.13
06 中日 - - - - - - - - - - - - - -
07 中日 14 1 6 4 0 83 75 6 56 32 1 1 31 3.36
通算 6年 84 2 17 13 1 307 309 31 248 114 13 13 130 3.81

スライダーの切れの良さに特徴のある速球派右腕。過去にも何度か脚光を浴びた先発候補。
所属していた河合楽器の休部で、規定より一年早い特例でのプロ入り。本来ならもっと高い順位でおかしくない選手と言われた。1年目は即戦力の期待通り6勝をマーク。特に後半は完全にローテーションに定着し、強気の投球で好成績を収めた。しかしリーグワーストの暴投を記録するなど技術は荒削り。2年目の03年は完全に出遅れてしまい、一軍先発陣の足並みが乱れてもお呼びすらかからずに終わってしまった。04年も前半は二軍暮らしと低迷していたが、後半谷間で先発した試合で誰もが驚く完封劇。「じゃんけんで先発し完封(実際は違ったようだが)」と話題になった。そのまま最後まで一軍に残り、日本シリーズでも6回零封で勝利投手に。再び先発候補として台頭。
もともとボールの威力は持っており、ローテーション定着しておかしくない投手。なのだが、どうもムラが強く安定しない。翌年は開幕から先発で投げたが、ここでまた大きく期待を裏切った。前半12試合先発して6点近い防御率に1勝5敗とさっぱり。その後持ち直したが期待外れのシーズンとなった。06年は肩の故障で一年を棒に振ることに。
復帰したのは昨年7月。ここでまた脚光を浴びる活躍を見せた。後半ローテーション入りして優勝争いのライバル巨人戦3勝を含む6勝。それ以上に話題となったのが日本シリーズでの快投。日本一に王手のかかった試合で先発し、8回まで完全投球。一人の走者も許さぬまま9回岩瀬にマウンドを譲り、史上初の2投手リレーによる完全試合日本一を演出した。
大いに物議を醸した投手リレーだがそれはともかくとして、ここまで常に活躍がシーズン後半に集中している。年間で安定しないとも言えるのだが、昨秋のパフォーマンスでそろそろ完全脱皮といきたいところ。まともならば二桁は充分狙える投手、今季こそ一進一退を打ち止めとしたい。

山岸 穣

実戦派、万能型

右投右打
福井商高〜青学大 西武05ドラフト4巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 西武 14 0 1 1 0 35 23 5 28 11 6 0 11 2.83
06 西武 31 0 2 0 0 39 1/3 34 6 45 12 2 2 14 3.20
07 西武 18 0 3 3 1 29 2/3 28 1 21 5 2 0 9 2.73
通算 3年 63 0 6 4 1 104 85 12 94 28 10 2 34 2.94

派手さはないが、実戦的な投球が持ち味の右腕。先発もリリーフも可能な万能型で、着々と地位を確立中。
大学では1年から実戦登板し、通算32勝を記録。1年目は開幕一軍こそならなかったものの、5月に昇格。先発ではKOされたが、リリーフではまずまずの結果を残した。その後しばらく二軍で過ごしたが、夏場に再昇格。先発の宮越が負傷退場した9月のロッテ戦で2番手として5回を零封し、プロ初勝利を飾った。
パッと目を惹く部分は少ないが、スライダーとチェンジアップ、いずれも縦に落ちる変化球を得意としている。奪三振も多めで、まとまりがあって使いやすい投手。被打率もなかなか優秀。
期待された06年は故障で開幕に出遅れたものの、後半盛り返して活躍。特に終盤は13試合連続無失点の安定感を見せた。昨年もまたオープン戦で打球直撃、骨折で前半戦を棒に振ってしまったが、8月から復帰で自己最多の3勝。地味ながらしっかりとした結果を残している。
問題は故障出遅れが続いていることで、実質一軍での活躍は後半限定となっている。こういうのは不思議と続いてしまうことがあるので気になるところ。利便性が高く、ゲームをつくれる投手としてシーズン通した活躍を望みたい。

山北 茂利

長身左腕、ワンポイント型

左投左打
中京商高〜トヨタ自動車 中日00ドラフト3位〜04、ロッテ05〜06途中、横浜06途中〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ロッテ 7 0 0 0 0 7 1/3 7 2 8 5 1 0 6 7.36
06 ロッテ 1 0 0 0 0 2 1/3 3 0 1 1 0 1 1 3.86
横浜 28 0 1 1 0 25 2/3 30 3 24 8 1 1 12 4.21
07 横浜 14 0 0 0 0 11 1/3 12 0 9 8 0 1 6 4.76
通算 8年 176 0 5 5 0 171 2/3 181 15 136 71 13 10 87 4.56

身長191cmの長身左腕。すらっとした細身で迫力に欠けるが、02年中継ぎとして台頭。
社会人から入団し、即戦力と期待された当初は制球力が悲惨の一言。わずか3イニングで12個の四死球では話にならず、2年目は一軍に上がることも出来なかった。しかし02年から腕を下げ、制球の不安を払拭することに成功。これで内容がグンと向上し、左のショートリリーフとして一軍定着を果たした。翌年もさらに向上し、2年連続の50試合以上登板。
しかし04年は持ち前の左右の揺さぶりが不発。二軍では抜群の数字を残しながら、チャンスにもあまり恵まれずに終わった。左不足のロッテに移籍して巻き返しが期待されたが、不振を脱せず。序盤だけの一軍で、シーズンのほとんどを二軍暮らし。2年続けて散々な結果となってしまった。
なかなか浮上のきっかけが掴めなかったが、06年シーズン中に横浜へ移籍。直後の登板ではさっぱりだったが、後半再昇格後久々にいいところを見せた。8,9月だけで23試合に登板し、3年ぶりの白星も記録。
ただ昨年は登板数半減。前半だけの一軍だった。ショートリリーフ専門で防御率は度外視しても、前年と違ったのは四球が多すぎた。ワンポイント要員で20未満の登板数では寂しい。
なかなか02,03年の状態には戻ってこない。腕を振れさえすれば屈指の左キラーになれる力はあるのだが、精神面に課題を残す。左のリリーフは手薄なので、今度こそしっかり一軍定住したい。

山口 和男

剛速球、不器用型

右投右打
山陽高〜広島電機大〜三菱自動車岡崎 オリックス00ドラフト1位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 オリックス 16 0 0 0 3 16 17 3 9 5 1 1 11 6.19
06 オリックス 1 0 0 0 0 2/3 0 0 2 0 1 0 0 0.00
07 オリックス - - - - - - - - - - - - - -
通算 8年 139 0 10 12 29 175 2/3 149 19 150 86 9 7 66 3.38

かつて158kmをマークした屈指の剛球投手。一時ストッパーとして活躍も、ここ数年は故障などもあって不振。
入団当初から速さには期待されるも、球速に比例してノーコン。社会人出身、26歳と遅いプロ入りながら、1年目は全く使い物にならなかった。二軍でも0勝10敗の惨憺たる成績。しかし負け続けることで一皮むけたか、翌年途中から一軍の苦しい投手陣を救い、中継ぎ・抑えとして活躍。さらに02年はセットアッパー、大久保故障後はストッパーとして6セーブを挙げた。絶対の真っ直ぐはさらに威力を増し、オールスター出場も果たした。
とにかく無骨なまでにスピードで押す投球スタイル。空振りを奪う速球ではなく、どちらかといえば力で押し返すボール。不器用で脆い面も多々あるが、それでも好調時には外国人にも力負けしない威力を誇った。
02年終盤に故障し、03年は一軍登板なし。しかしブランク明けの04年、これまでとは少し違った面を見せストッパーに復帰を果たした。投球の8割がストレートという配球面は変わらずも、ただ力任せに投げていた以前とは違い、少し抑え目にして切れで勝負していた印象。これが功を奏して被打率は大幅に下がった。自己ベストの17セーブをマーク。
しかし翌年は一転して大不振。抑えを任されるも不安定な内容で、4月中には半ば中継ぎに降格。とどめは巨人戦での危険球退場で、大久保の復活もあって二軍落ち。長い調整の末に9月に復帰したが、巻き返しはならず散々なシーズンに終わった。
かつての剛球は鳴りを潜めたが、それ以上にまた制球難がぶり返しつつあるのが問題。先発転向プランもあった06年だったが、夏場に唯一の登板でまたも危険球退場。そして昨年はとうとう一度も一軍に上がれずに終わり、完全にジリ貧状態に。
ここ3年ですっかり存在感を失ってしまった。元来球種が少なく不器用な投手で、スピードも低迷とちょっと持ち味がなくなりつつある。二軍ではチームトップの6セーブを記録したが、年齢からいっても今季一軍で巻き返せないようだと危険な立場。若手速球派が台頭しつつある投手陣に食い下がっていけるか。

山口 鉄也

育成上がり、リリーフ型

左投左打
横浜商高〜米マイナー 巨人06育成ドラフト1巡〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
06 *巨人 (- - - - - - - - - - - - - -育成枠)
07 巨人 32 0 2 0 0 25 1/3 24 2 21 15 2 3 11 3.91
通算 2年

育成枠から這い上がり、リリーフで台頭してきた左腕。育成ドラフト出身者として史上初の一軍勝利を記録した。
育成選手として入団した1年目はファームで25試合登板、防御率1点台の活躍。評価も高く、オフにも支配下登録と言われた。時期はずれ込んだものの昨年4月下旬に「昇格」達成。間を置かずに一軍登録され、2度目の登板で幸運なプロ初勝利。その後いったん打たれて二軍落ちしたが、7月に再昇格。林の故障などリリーフ左腕に空きができるチャンスを見事に掴んだ。これ以降登板機会が大幅に増え、シーズン32試合に登板。一気にリリーフ陣に食い込むことに。
速球とスライダーのコンビネーションに加えてシンカーを習得。奪三振は多めで、切れ味はなかなかのもの。ショートリリーフが主だったが、8月には2番手2イニング登板で2勝目を挙げた。
支配下登録されて99番だった背番号が、今季は左投手の花形とも言える47番に。期待もなかなかに高い。昨年でも二軍では圧倒的な好成績でこのレベルは完全に超越している。一軍で四球が多かったのが課題だが、這い上がってきた自信で更なる飛躍を期する。

山崎 敏

緩急左腕、制球難型

左投左打
勢多農林高〜平成国際大 西武04自由枠〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 西武 5 0 0 0 0 8 2/3 16 2 7 6 1 1 11 11.42
06 西武 - - - - - - - - - - - - - -
07 西武 45 0 3 3 0 60 2/3 52 2 45 32 3 4 26 3.86
通算 4年 64 0 6 4 0 108 117 7 87 61 6 7 61 5.08

04年自由枠入団の左腕。小柄な投手だが、ポンポンと勝負する小気味のよさが特徴。ストレートはそこそこの速さがあり、100kmを割るスローカーブとの緩急が持ち味。
即戦力を期待された1年目は5月に一軍デビュー。プロ初勝利を先発で挙げ、新戦力として大いに売り出した。だが6月に入ると打ち込まれ二軍落ち。トータルでは3勝も内容はいまひとつ。即戦力としては少々物足りない成績に終わった。飛躍が期待された翌年だったが、内容はさらに悪化。わずか5試合のリリーフ登板で、しかも内4試合で失点。全く戦力にならず、二軍でも6点台の防御率とさっぱり。逆に印象を悪くしてしまった。06年は終始二軍暮らし。
ちょっと期待値が下がっていたが、昨年ついに一軍定着に成功。リリーフ陣の一角に食い込み、初めてほぼフルシーズンを一軍で過ごした。左腕リリーフとしては三井に次ぐ登板機会を得、1年目以来の3勝もマーク。
ジリ貧を脱することに成功したが、一方課題の四球の多さは解消されず。そのため投球にはムラがあり、安定感はいまひとつ。被打率が優秀だっただけにこの面が惜しい。9回平均で5を越える四死球はどうにも多すぎるので、せめてこれを今の6割程度の水準にしたいところ。帆足がパッとしない今、それを果たせれば先発の目も。

山田 秋親

大物右腕、評判倒れ型

右投右打
北嵯峨高〜立命大 ダイエー/ソフトバンク01ドラフト2位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ソフトバンク 4 0 0 0 0 5 1/3 5 0 5 5 1 2 1 1.69
06 ソフトバンク - - - - - - - - - - - - - -
07 ソフトバンク 6 0 0 0 0 6 5 2 4 3 0 0 3 4.50
通算 7年 97 2 15 11 1 234 1/3 223 34 189 120 15 10 123 4.72

大学時代にアマチュアbPの評判を取った投手。複数球団で獲得合戦が繰り広げられた逸材で、二桁勝利で新人王は確実と言われていた。しかし1年目2勝止まりと大きく期待を裏切り、ここまでまだ真価を発揮しきれずにいる。
力の抜けたフォームからストレートは常時140km台中盤を計時し、伸びも充分。鋭いスライダー・カーブも持ち、ボールだけを見ていたら何で勝てないのか不思議なほど。しかし制球力が不安定なのがすべてを台無しに。特に不調時には変化球でまったくストライクが取れず、苦し紛れに投げる直球を狙われ痛打というパターン。2年目序盤4連勝し本領発揮かと思われたが、この欠点を見抜かれた途端に急失速。03年はリリーフに廻って台頭を狙うも、今度はスタミナ不足という欠陥をさらしてまたも春先だけで失速。
完全に期待はずれが続いていたが、年下の活躍で奮起したか04年ようやく一本立ちの気配を見せた。開幕には出遅れたもののリリーフで好投を見せ、三瀬につなぐセットアッパーに定着。新たな継投の軸となり、チームを支えることに成功した。6勝は自己最多で、防御率も自己ベスト。これまでとは雲泥の差で、やっと力を出せるようになってきた。
しかし活躍も束の間、翌年開幕直後に故障で離脱。この影響で近年はまともに登板すらできなくなってしまった。ほぼ丸2年実戦登板から遠ざかり、昨年久々に復帰。夏場に一軍にも登場したが、正直以前よりはっきり球速が落ち迫力のないマウンドだった。わずかな顔見せ程度で終了。
ようやく投げられるところまで回復はしたが、スピードが平凡になっているのはかなりの痛手。何とか以前の状態を取り戻したいところだが…。すっかり影も薄くなり、もう猶予期間もあまりない。

山村 宏樹

一念発起、平凡型

右投右打
甲府工高 阪神95ドラフト1位〜99、近鉄00〜04、楽天05〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 楽天 16 1 2 7 0 60 2/3 77 11 26 20 3 1 38 5.64
06 楽天 30 0 7 10 0 136 1/3 157 19 57 47 7 4 81 5.35
07 楽天 34 0 6 2 1 66 1/3 62 4 42 18 4 1 24 3.26
通算 13年 167 6 30 41 1 605 680 85 293 224 31 13 346 5.15

左右の揺さぶりを身上とする右腕。自由契約から再起して一時はローテーション入りの働きを見せた。
阪神にドラフト1位で入団したものの、5年間で一軍登板は15試合。プレー以前に環境面でなじめず、チーム内のトラブルから精神的に追い込まれてしまった。結局力を発揮できないまま自由契約となり、00年近鉄に入団。環境が変わったことがプラスに働いたか、この年ローテーション入りし6勝と、古巣を見返す活躍を見せた。翌年も7勝を挙げ、ようやく力を見せるようになった。
まさに意地を見せた形だが、しかし内容自体はいまひとつ。この2年とも防御率は5点台で、強力打線の援護なくしては語れない成績だった。この状態では長続きはせず、02年にはまた二軍生活に逆戻り。ローテーション復帰を果たせずエレベーター状態。
シュートとスライダーで攻めるタイプで、ボールは平凡な投手。制球力が重要なタイプながら、それがあまり良くない。球威も少々見劣りし、低めに集まっているときはいいが、ちょっとでも浮くと痛打を浴びてしまう。
ジリ貧になりかけていたところで分配ドラフトで楽天入り。05年は2勝に終わったが、06年は自己最多タイの7勝をマーク。6年ぶりに規定投球回にも到達した。層の薄いチームでは貴重な先発要員として再浮上。とはいえ防御率は5点台で、総じて出入りが激しく終盤は先発から脱落。
しかし昨年は一転して非常に安定した投球を見せた。5度の先発ではいつもの調子だったが、リリーフでなかなかの好投。特に後半は大きな戦力となって、オールスター以降で25試合に登板。終盤にはプロ初セーブを挙げるなど活躍。
3点台の防御率はこれが自身初めて。ベストシーズンといっていい一年だった。四球もだいぶ減って新境地を見せたという印象。これを一年続けられればかなり存在感も増す。勢いを持続してリリーフの中心となれるか。

山村 路直

元大器、故障再起型

右投右打
松山中央高〜九州共立大 ダイエー/ソフトバンク01ドラフト1位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 ソフトバンク 1 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0.00
06 ソフトバンク 1 0 0 0 0 2/3 0 0 0 0 0 0 0 0.00
07 ソフトバンク 23 0 2 2 0 26 29 3 12 12 1 1 11 3.81
通算 7年 25 0 2 2 0 27 2/3 30 3 12 12 1 1 11 3.58

ドラフト1位で鳴り物入りでプロ入りしながら、ここまで再三の故障に泣かされてきた投手。7年目の昨年、ようやく一軍で実績を残すに至った。
大学では田上の一年、新垣の二年先輩。アマチュア屈指の豪腕投手として早くから知られ、ドラフトの目玉として争奪戦も繰り広げられた。山田とともに逆指名でダイエー入り、当然即戦力で1年目から主力級の活躍も期待された。しかしここから苦難の日々が続くことに。
期待された1年目は故障で一度も実戦登板できずに終了。この後もひたすら故障続きの生活となった。何度も肩・肘を痛め、手術に及んだのは計5回。4年目まで一軍はおろか二軍でもごくわずかな登板数。
ようやく故障禍から開放されたのが05年。この年二軍で初めて二桁登板を果たし、一軍初登板も経験した。06年まではまだ試運転、顔見せ程度といった感じだったが、昨年はオープン戦でアピールし念願の開幕一軍入り。リリーフとして序盤登板機会を得、プロ初勝利も記録した。
度重なる故障からかつてのスケールには及ばないようだが、スピードは140km台後半を記録し球威は感じさせる。シュートや速球で体を起こし、フォークやスライダーでしとめるという投球スタイル。ただステップ幅の小さいフォームに加えてややアーム気味の投法で、全体的にボールが浮き気味。少し決め手にも欠けている印象。
登板はほぼ前半に偏り、後半はほぼ二軍暮らし。まだ一軍定着というわけにはいかなかったが、まずは無事に投げられるようになったのというのが一番のポイント。次は課題の制球力を向上させたい。大きく出遅れたプロ生活は事実上ここから。

山本 省吾

経験豊富、隔年型

左投左打
星稜高〜慶大 近鉄01ドラフト1位〜04、オリックス05〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 オリックス 22 0 2 0 0 28 1/3 39 5 21 9 0 1 19 6.04
06 オリックス 35 0 0 0 2 29 1/3 36 4 18 9 1 1 13 3.99
07 オリックス 19 0 1 1 0 27 2/3 27 0 20 6 1 2 5 1.63
通算 7年 178 0 10 4 2 207 244 27 156 61 5 5 95 4.13

高校時代にエースとして何度も甲子園に出場し、六大学でも華やかな実績を残した左腕。大舞台の経験が豊富で、実戦的なピッチングが魅力。
ドラフト1位として入団した1年目は悲惨な成績に終わったが、2年目の02年に躍進。切れの良いスライダーを武器に中継ぎで活躍し、高い安定感で4勝をマーク。後半には完全にリリーフの主力に定着した。
ピッチングのテンポが非常に良く、ポンポンと投げ込んでくるタイプ。制球も安定していて、打者をリズムに乗せないうちに打ち取るのが得意のパターン。ボール自体に強烈な個性はないが、どこでもいける利便性も持っている。
ただここまでのキャリアを見ると、03,05年が不振で04,06年が好調とはっきり隔年傾向。一時先発候補にも挙げられ起用法が一貫しない面もあった。リリーフに専念した06年はそこそこ健闘し、終盤は抑え役も務めて2セーブを記録。
ただ4点近い防御率、左右いずれにも被打率3割以上と安心感には程遠い。昨年は前半二軍暮らしで登板数ほぼ半減。結果的には隔年ペースを維持してしまった。しかし後半昇格後は好投を見せ、前年よりも内容は良かった。もっと早くから使われても良かったようにも思える。
なかなかインパクトのある結果を残せないが、自滅しない投球はなかなか侮れない。この辺りで一気に主力に食い込みたいところ。そこそこのままキャリアを重ねるのは少し惜しい。

山本昌 (山本 昌広)

ベテラン技巧派、大投手型

左投左打 最優秀防御率(93)、最多勝(93,94,97)、沢村賞(94)、ベストナイン(94,97)、最多奪三振(97)
日大藤沢高 中日84ドラフト5位〜
年度 球団 試合 完投 勝利 敗戦 セーブ 投球回 被安打 被本塁 奪三振 四球 死球 暴投 自責点 防御率
05 中日 22 0 7 8 0 116 137 12 69 31 8 2 63 4.89
06 中日 27 3 11 7 1 170 2/3 147 11 124 36 6 2 63 3.32
07 中日 19 1 2 10 0 108 1/3 124 13 71 27 4 0 61 5.07
通算 24年 510 76 193 148 5 2987 2850 307 2094 764 60 37 1124 3.39

プロ生活23年を数える大ベテラン左腕。数々のタイトルに輝き、90年台以降のチームを支え続けてきたエース。40歳を越えた今も先発で投げる大投手。
ドラフト下位ながら期待は大きく、米マイナー留学で一本立ちした。88年、優勝争いするチームが終盤の秘密兵器として急遽アメリカから呼び戻し、この年後半だけで5勝負けなし、防御率1点未満の素晴らしい成績。これをステップに主力投手となり、翌年からローテーション入り。90年に初の二桁勝利を挙げると、92年から3年連続二桁勝利、93,94年は連続最多勝でエースとして君臨。その後故障で一時躓いたが、97年に18勝で最多勝、リーグ2位の防御率に最多奪三振と華麗に大復活。その後は派手に大勝ちすることはなくなったが、中心投手として着々と実績を積み上げた。
傍目からはぎこちなく映る、カクカクとした変則的なフォームから、繰り出す絶対の武器はスクリューボール。しかし山本の良さは、そのスクリューのみに頼っていないこと。スライダー、カーブも駆使し、時にはズバッと直球勝負も見せる。スピード自体は若い頃からなく、130km台前半とはっきり言えば遅い投手だが、コンビネーションが上手いため非常に速く見え打者が差し込まれる。また制球力も高く、自滅するケースはほとんどない。見ごたえのある投球術の宝庫とも言うべき投手で、面白いように打者を翻弄する姿は小気味よささえ感じさせる。
02年は7年ぶりに規定投球回に届かず、年齢的にそろそろ苦しくなってきたかと思わせた。ところがその後2年続けて後半まで防御率1位を争う活躍。特に04年は抜群の安定感で3年ぶりの二桁13勝を挙げ、優勝に大きく貢献した。40歳となった05年は5点近い防御率で負け越しと不振に終わるも、翌06年は後半に調子を上げ9度目の二桁勝利達成。さらに圧巻は9月の首位攻防戦で史上最年長でのノーヒットノーラン。無四球で走者は失策の一人という「準完全」の内容で、チームの優勝に大きな華を添えた。最後の登板で9年ぶりのセーブも挙げるおまけ付き。
しかしこの勢いを持ち越せない辺りがやはり年齢か。200勝達成が期待された昨年だったがとんでもない大不振に。序盤からあまり内容が良くなく、さらに5月中旬に2勝目を挙げてからは連敗地獄に突入。何度か二軍落ちする事態に陥った。結局終盤に至っても連敗は止まらず、7連敗でシーズン終了。シーズン2勝は故障で登板の少なかった95年以来、5点台の防御率に至っては一本立ち以前の87年以来という悪さ。
最後まで立ち直れないままの一年だった。年齢を考えるとこれまでかという不安も大きいが、近年は隔年ペース。案外飄々と立ち直ってしまう期待もある。逆に言えば今季も悪いようだとさすがに限界かもしれない。どちらの目が出るか、大注目のシーズン。