これまで94年までのドラフトを結果から検証しましたが、一年経ったということで95年を振り返ってみたいと思います。96年組は大学生ならすでに中堅の年齢ですが、高校生はまだ判断を下すのは早いということで、また来年以降に。
ではとりあえずチーム別に。
ヤクルトスワローズ・・・チームが充実期ということで将来性重視傾向。ポスト池山として1位で指名した三木肇(上宮高)だが打撃がネックで守備・代走要員から抜け出せない。2位指名の宮出隆自(宇和島東)はもっと早く打者転向しても良かったかも。3位は物議をかもした野村克則(明大)。今のところ結果を出しているのは4位石井弘寿(東京学館高)のみ。
広島東洋カープ・・・1位長谷川昌幸(市立銚子高)が10勝投手に成長した。これだけでもなかなかだが3位玉木重雄(三菱自動車川崎)も見逃せない。ただ期待の大きかった2位吉年滝徳(関西高)が早々と姿を消したのは惜しい。
読売ジャイアンツ・・・福留くじにはずれ、1位指名は原俊介(東海大相模)。ここまで一軍出場がなかったが、今季ようやくチャンスを得た。2位仁志敏久(日本生命)、3位清水隆行(東洋大)は圧巻。二人とも即レギュラーとして働いた。下位で高校生投手を指名したが、いずれもすでにチームを去っている。
横浜ベイスターズ・・・バッテリーのみという偏った指名だが、誰も現時点で戦力になっていないというのは・・・。2位関口伊織(日本通運)、3位横山道哉(横浜高)は一時期働いたものの、1位細見和史(同大)は1位としてはかなり物足りない。下位で高校生捕手を二人指名も、両者とも二軍を抜け出せていない。
中日ドラゴンズ・・・くじにははずれたものの、ただでは転ばず1位に荒木雅博(熊本工高)。2位門倉健(東北福祉大)、6位益田大介(龍谷大)共に現近鉄。4位渡辺博幸(三菱自動車川崎)は一軍常連だが、下位指名の投手は戦力になりきれなかった。
阪神タイガース・・・社会人ばかり4人というなんとも苦しい指名。しかも戦力になったのは1位舩木聖士(NKK福山)のみ。それも辛うじてといったレベルで、2位中ノ瀬幸泰(西濃運輸)、3位林純次(東海理化)は全くの目論見違い。唯一チームに残っている4位曽我部直樹(サンジルシ醸造)だが一軍の壁は厚い。
オリックスブルーウェーブ・・・阪神とは逆に5人全員高校生だが、それにしてはチームに残っているのはわずか二人。3位日高剛(九州国際大付高)は正捕手候補、1位今村文昭(九州学院高)は異色の投手転向で一軍入りを果たした。しかしそれ以外はすでに現役でもなく寂しい。
千葉ロッテマリーンズ・・・バレンタイン旋風で躍進したシーズン、地元のスター澤井良輔(銚子商高)を相思相愛で獲得したが、いまだ結果が出ていない。大量8人の指名だが、一軍で実績を残したのは2位薮田安彦(新日鉄広畑)、5位松本尚樹(住友金属)くらいで、大半はすでにチームを去ってしまった。
西武ライオンズ・・・エリート街道を歩んできた捕手、高木大成(慶大)を1位指名。天才打者として戦力になったが、伊東の後継者にはなれなかった。2位大友進(東京ガス)といずれも左の巧打者タイプ。評判の高かった3位小石沢浄孝(盛岡大付高)は大成できなかった。5位原井和也(松下電器)は地味ながら働いた。
日本ハムファイターズ・・・外野の中心へと1位中村豊(明大)、次の正捕手へと2位荒井修光(早大)を指名するが、いずれも見込み違い。特に荒井は痛い。3〜5位で社会人投手を指名、沼田浩(デュプロ)、平松省二(ヨークベニマル)、黒木純司(三菱自動車水島)で「NHKトリオ」と命名されチーム内での評判も高かったが、戦力になったのは黒木のみだった。
福岡ダイエーホークス・・・6人全員投手指名。1位斎藤和巳(南京都高)は故障が多いエース候補。2位松本輝(熊本工高)は伸び悩み。土井雅弘(新日鉄八幡)、佐久本昌広(大和銀行)は今季放出され、チームに残ったのは高校生のみとなった。5位高橋和幸(所沢商高)は外野転向し昨年から徐々に台頭中。
近鉄バファローズ・・・くじを的中させ福留孝介(PL学園高)を1位指名も入団拒否。しかし2位で岡本晃(関西大)、3位で武藤孝司(創価大)としたたかに戦力を獲得している。5位平下晃司(日南学園高)は現在阪神。
全体的には目玉不在の小粒な年。指名人数の少なさにもそれが現れています。そんな中レギュラーを二人獲得したジャイアンツは大成功。阪神は即戦力がすべて見込み違いだったというのが辛い。